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第十話 マラソンマン、害虫と踊る

毎日の様に何万字とか書ける人に、

僕は敬意を表する!

 その洞窟には一人のゴーレムがいた。


その手にはその体には不釣合いなチェスの駒の様な装飾が先端に乗っかった白い杖。


その首には小振りながらも数種類の宝石が散りばめられた金色のペンダンント。


そしてその背に羽織るは鳥の紋章をあしらった金キラローブ。


勿論全て魔法使いの物だ。


……………………


…………………………………………


テテテテーン♪


おめでとう! マラソンマンはハイウェイマン(追いはぎ)に進化した!


……………………


し、仕方なかったんだ! こうするしかなかったんだ!



 俺は魔法使いの追撃を防ぐ為、魔法を行使するのに必要そうな物を持ってきたのだ。

俺を一撃で破壊した正体不明の攻撃が魔法だとして、呪文の詠唱等も無く杖を向けただけで使用してきた事から道具が無いと使えないのでは?、と推測してソレっぽい物を全部奪ったのだ。


 奪わなくても壊せばいいのでは? とも思ったがそれこそ杖の欠片一つでもあったら使える!

、とか言われても困るので確実性を狙って全強奪した。


 日本人として培った良心が激しく苛んだが命には代えられない。

ああ、故郷のお父さんお母さんゴメンナサイ。大樹ダイキは汚れてしまいましたわ……。


 しかしそんな事をいつまでも考えてはいらない。

この異世界に生まれ変わっていつまでも日本まえのせかいの常識に引きずられていては、

次はないかもしれないんだ。


俺は気を取り直し、これからするべき事を考える。


 1 自分のゴーレムボディーの操作


 魔法使いに壊されたがあっさり修復できた事から修復以外にも色々出来ないか試したい事がある。

たとえば巨大化とか腕をドリルとか武器に一瞬で変形させて戦うとか超やりたい。

だって男の子だもん。


 2 襲われていたお姉さんの救出


 強盗共がいなくなった以上脅威は去ったと思っていいだろう。

今だに洞窟の奥で逃げ回っているかもしれないしその事を伝えに行こう。


 3 倒した強盗達を外に運び出す


 異世界といえど医者の一人ぐらいいるだろう。

それに表に出ればまだ強盗共の仲間がうろついているかもしれないし、

最悪そいつ等に強盗2と魔法使いを引き渡そう。


「優先順位はやっぱり人命優先で3になるかな…………ってあれ?」


 辺りを見回し、俺は強盗その2がいなくなっている事に気付いた。

代わりに倒れていた場所にはおびただしい量の血溜まりが出来ている。

どさくさに紛れてお仲間が連れ去ったのか?

しかしこんな量の血が出る程吐血してはいなかったと思ったんだが……。


ポチャッ。


「ん?」


 そんな事を考えていると、血溜まりに何かが跳ねた。


俺が血溜まりをじっと見ていると、

ポチャッ、ポチャッ。

と定期的にナニかが血溜まりに波紋を作っている。


俺は視線を洞窟の天井に持っていく。


ソコには洞窟の赤みがかかった岩肌に黒いシミが出来ていた。

そこから何らかの液体が垂『シギャアアアアァァァッ!』


ドゴォン!


そんな絶叫と共に人間の倍ぐらいはありそうな巨大なムカデっぽい虫が黒いシミを突き破り、

土砂を撒き散らしながら俺に襲い掛かってきた。


 咄嗟の出来事に俺は、

「るぉぅ!」

と変な悲鳴を上げ、俺を喰らおうと顎を開き向かってくるムカデに、

腕を払うように顔の前で振り回す事しか出来なかった。

まるで顔に向かって飛んできた羽虫を払うように。

当然猛獣の如き巨大なこの虫にそんな物が通用する訳は無い。


人間だったら。


ドパンッ!


鈍い音と共にムカデの頭はあっさりとハジけた。


頭が爆ぜ、体液を撒き散らしつつ、なお体をくねらせる巨大ムカデを見て――――――――――


「きもーーーーーーっ!」


現代っ子な俺は絶叫と共にその場から走って逃げた。

ムカデどころか黒いアイツからも逃げ出すような男ですもの。


きもーっきもーっ、きもーっ…………。


…………………………


 しばらくして洞窟内に反響する叫びが収まった後の静寂に、”とっさの攻撃”で頭を潰され未だに体をのたうち回すムカデの体と、装備を剥ぎ取られ白目をむいた”全力のボディブロー”を受けた魔法使い(女)が残った――――――――――――――――




全然話が進まない……。

もっと女の子を登場させたいよぉ……

でももうちっとだけ続くんじゃ。

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