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ハンドクリーム
ハンドクリームを塗ったら微妙に余ったので、近くにいた彼女の手を取った。
「なに……?」
「ハンドクリームのおすそ分け」
そう言いながら彼女の手にベタベタと触る。
……ただ触りたかっただけなのは内緒。
彼女が何も言わないのをいいことに、だんだんと触る手をエスカレートさせる。
不意に彼女の手がほどけるように私から逃れた。
もうサービスタイム終了かぁ、と残念に思っていると、彼女は懐からリップクリームを取り出し、自身の唇に塗った。
そのまま瑞々しく輝く唇を歪め、悪戯っぽくニヤリと笑うと――
「リップクリーム塗りすぎたから、おすそ分けするね」
そう言って私にキスを。なんなら、これリップクリーム落ちるよね!? ってくらい貪るようなキスへと次第にエスカレートした。




