その夜の出来事
オ、オレの部屋で寝るってそ、それはどういう・・・!?
「い、いくらルーア様が出てくるかも知れないからって出てこないかも知れないわけであり・・・
二人っきりで一晩過ごすのは、えーと、ちょっとマズイというか、その・・・」
い、いや頑張れジント!オレはやればできる子だ!!
「ふっ、いけない子猫ちゃんだぜ・・・オレと火遊びなんてヤケドしても知らないぜ?」
(すべて小声)
「・・・?何をブツブツ言ってるのジント?早くジントの部屋に行きましょ。」
(あくまでみんなを起こさないためという理由で静かに)部屋に戻ったオレたちは
二人でベッドに腰かけていた。ありとるほーぷ
「ディーア本当に・・・いいの・・・・?」
「やっぱり恥ずかしい・・・でもジントになら見られても・・・へいきだから・・・」
ふるおぶほーぷ
そして二人の距離は縮まり・・・ガバッ!!
「ジント、何してるの?」
はっ!?いかん、a little hopeから妄想モードに突入してた・・・
「ナ、ナンデモナイヨ?」
「ジント、お願い、私が寝ればお母様が出て来られるんでしょ?お母様に聞いて欲しいの。
私、これからどうしたらいいのか分からない!」
「ディーア・・・わかった。ルーア様ならディーアの力を目覚めさせることができるかも知れない。
出てきてくれるかは分からないけどやってみよう。」
「じゃあ、オレは起きてるからディーアは寝て。」
「う、うん。あ、あのねジント。」
「なに?」
「手、繋いでくれる?そしたら安心して寝られると思うから・・」
「しょ、しょうがないな・・・ほら!」
オレはディーアの手を握った。(やわらかい♡)
手を握りながら少し物思いに耽っていた。
もし戦いが始まったらディーアだけじゃなくみんな無事でいられなくなるかも知れない。
それならいっそこのまま・・・いかん、いかん、何を弱気になってるんだ。
王都を奪還すると約束したじゃないか。
そうこうしているうちに静かな寝息が聞こえてきた。
オレはディーアの寝顔を見ながらたとえ自分の身に代えても彼女だけは守ろうと心に誓った。
「やあね、ジントくん、そんなに見つめられると照れちゃうわ。」
「!? もしかしてルーア様?」
「久しぶりね。なんか大変なことになっちゃったわね」
「そうなんです、実は・・・」
「説明しなくても大丈夫よ、見てたから。でもあの結界にあの気配・・・あれは人じゃないわね。」
「人じゃない?」
「ええ、一度目にジントくんを攻撃して窓から入ってきたアレは間違いなく人じゃないわ。」
オレは記憶にはないはずなのに何かを思い出したかのように背筋に悪寒が走った。
「でも首謀者はサハリなんじゃ・・・」
「サハリ司祭?あれは操られているだけね。信心深いから。」
「信心深いから操られているってまさか・・・」
「そうね。おそらくだけど王都を襲ったのは神族かそれに近い者じゃないかしら。」
「まさか、他種族には不干渉が基本の神族が人間の国を襲うなんて!」
「それはそうとしてジントくんも中々やるわね。ディーアをベッドに誘うなんて。」
「ええっ?そういうつもりはまったくない・・・こともないけど、とにかく違うんです!!」
「クスクス、わかってるわよ。・・・もうこの子も目覚めてもいい頃かも知れないわね。」
「それって・・」
「ねえ、この子の封印、解いてあげてくれるかしら。」
「封印を解くってどうやって?」
「あら、古今東西お姫様を目覚めさせるのは王子様のキスと相場が決まっているのよ?」
「ナンデスト?ハッハー!マタマタゴジョウダンヲ・・・」
「じゃあ封印解除の詠唱は紙に書いて渡しておくわね。それと、アナタも早く目覚めなさい。
この子だけではおそらく勝てないわ。他にも共に戦ってくれる仲間が必要よ。」
「オレが目覚める・・・?いったい何に・・・?」
「それからあと一つ教えておくわ。どうするかはジントくんが判断して。」
「・・・・・・・・・」
「!!まさか!そんな・・・あ、だからあのとき・・・」
「じゃあまたね。ディーアのことたのんだわよ。」
ルーア様の気配がフッと消え、ディーアの体が倒れこんできたので慌てて受け止めた。
何か今回も情報量が多かったな・・・。オレはディーアを部屋に運んで布団を掛けると
自室に戻り布団をかぶって眠りについた。




