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政治経済エッセイ

【兵庫の瞬間湯沸かし器】おねだり斎藤知事のパワハラ問題について【暴君】

作者: 中将

※この作品は8月末時点での筆者の評価であり、11月18日以降の最新の評価は

https://ncode.syosetu.com/n7858jt/ こちらにあります。


この作品は作者の分析ミスの”墓標”として残しておく役割です。

◇100条委員会は「国政調査権行使の地方版」



筆者:

 本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。


 今回は8月30日に行われた兵庫県斎藤知事に対する100条委員会の内容と、

 パワハラについて個人的な見解を示そうと思います。



質問者:

 そもそも100条委員会って一体何をする場所なんですか?

 そんなに一大事なんですか?



筆者:

 地方自治法第100条第1項には、


『普通地方公共団体の議会は、当該普通地方公共団体の事務に関する調査を行い、選挙人その他の関係人の出頭及び証言並びに記録の提出を請求することができる』(一部抜粋)との条項があることから、


 知事や市町村長に対しての強力な圧力になります。


 また、


『出頭又は記録の提出の請求を受けた選挙人その他の関係人が、正当の理由がないのに、議会に出頭せず若しくは記録を提出しないとき又は証言を拒んだときは、6箇月以下の禁錮又は10万円以下の罰金に処せられる』(地方自治法第100条第3項)。


『宣誓した関係人が虚偽の陳述をしたときは、3箇月以上5年以下の禁錮に処せられる』(同法第100条第7項)


 と言う条項もあることから、正当な理由も無く欠席をしたり、噓の証言をすることも刑事罰対象になります。


 このことから、憲法に規定されている「国政調査権行使の地方版」と言うことが出来ます。



質問者:

 実際に過去に実施されたことはあるんですか?



筆者:

 

 2019年には奈良県宇陀市長だった高見氏に対して

 指定管理者を専決処分で決めたことについて一般質問で事実と異なる答弁を繰り返したことに関して100条委員会が開かれ、

 2020年3月には高見氏に対する不信任決議案を賛成多数で可決するまでに至りました。


 知事に対しては2005年の長野県の当時の田中知事に対して公用文書等毀棄幇助と地方自治法違反の告発について(結局不起訴処分という裁判の判断で落ち着く)、


 2014年の沖縄県の当時の仲井知事に対して米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐり、県が埋め立て申請を承認が国と結託していたのではないか? という疑惑について(問題なしとされた)。


 2017豊洲市場への移転を巡る経緯で石原慎太郎東京都知事(当時)が証言したこともありました。


 市長で100条委員会を機に辞任に至ったケースは何度かあるようですが、

知事が100条委員会で辞任に追い込まれたことは少なくとも近年では例をみないようです。


 それも含めて今回は注目されているという事です。



◇元局長の自殺によって一気に導火線に火が付く



質問者:

 今回はパワハラ疑惑による100条委員会の設置のようですが、

 職員の方が告発したものの知事に突っぱねられたことから自殺されてしまったようですね……。



筆者:

 元県西播磨県民局長だった職員の方は知事から「事実無根が多々ある」「嘘八百」「公務員失格」などと断じられて懲戒処分まで受けたことから、

 この上ない侮辱と屈辱を受けたと感じたのでしょう。



質問者:

 確かにこの時から一気にこの問題がクローズアップされた感じがしますよね。

 「命懸けの告発」だったと誰もが思うようになりましたからね。



筆者:

 そして8月30日に開催された兵庫県の100条委員会なわけなのですが、

 斎藤知事側の争点となっている事柄に対する弁明としては、


〇告発して亡くなった元局長を懲戒処分をしたことについて

⇒ 「誹謗中傷性が高かったために妥当」


〇博物館に来訪した際に20メートル歩いたことを怒鳴ったっことに関して

⇒ 「(出迎えの)職員が待っているところ(エントランス)まで車が行くと思っていた。車止めを取り忘れたと思った」「言い方が厳しくなっていること、職員に不快な思いをさせたことは反省する。そういう方がいれば謝りたい」


〇業務用チャット「チームズ」を通じた夜間休日の指示について

⇒ 「重要な項目に関して行った」「報告や連絡、相談をしっかりしてほしいとの思いが強かった」


とそれぞれ釈明しました。



質問者:

 何と言うかどれも「自分の正当化」に努めている感じがしますね。


 その後の会見で「自分の改めるべき、反省すべきところを受け止めて、県政を前に進めたい」と言えるところが凄いですよね。



筆者:

 まぁ、「追い詰められてもヌケヌケと言い放つ能力」と言うのが政治家にあまり向いていない人が地位に居座り続けるために必要な能力なんだという事だと思いますよ。


 県民や国民は不幸しか招かないですがね。


 ちなみに、100条委員会の奥谷謙一委員長は終了後の記者会見で、


「私の考え方だと、今の段階で(知事の言動は)パワハラと評価されても差し支えはない」とし、

 会見に同席した各会派の委員の大半も「パワハラに該当する」


 との見方を示しています。


 100条委員会は今後、専門家などから意見を聞いた上で、9月6日に再度斎藤知事を尋問し、その後にパワハラに当たるかどうかを判断するようです。



 しかしもう「週刊誌で言われていたことはほとんど事実」で「パワハラ確定」と言う様相で間違いないと思います。


 また、斎藤知事は亡くなった元局長を通報後の処分したことに関しては、

 公益通報者保護法にも違反すると言われています。

 

 ただ、この法律では解雇や降格、犯人捜しといった通報者への不利益な扱いも禁じられているものの、報復した者に対する罰則規定は無いので、見直しは必要だと思いますけどね。



◇自分がパワハラ加害者にならないためにためには?



質問者:

 しかし、いざ自分がパワハラしていないかちょっと気になりますよね……。



筆者:

 僕はパワハラを判断するのは「周り」であると思います。


 被害者側は「言えない状態」として抑圧されている可能性がありますし、

 逆に「被害者側と言われている人」が「当たり屋(損害賠償目的で告発する人)」の可能性もありますからね。


 少なくとも「行った行為が適当だった」と評価するのは今回の件で当て嵌めるなら「知事自身では無い」という事です。


 ただちょっとした業務上の指示であっても「抑圧的」と言われてしまう事もありますし、

 善意で手伝おうとしたことが「威圧的」「厚かましい」とか色々思われてしまう事があります。


 

質問者:

 相手次第で受け取り方が変わってしまうのは本当にコミュニケーションは難しいなと思いますよね……。



筆者:

 心理学者のアドラー氏によりますと、「人の悩みの9割は人間関係」とまで言っていますからね。


 実際にChatwork株式会社の2023年3月に行った「上司・部下のコミュニケーション」に関するアンケート調査では(回答数1438件)、


 上司・部下のコミュニケーションで課題を感じる人は60.7%


 「課題を感じている」と回答した人の87.1%がコミュニケーションを改善したい


 上司・部下の個人面談で本音で話せる人の割合は16.6%


 と課題を感じていながらも上司・部下は共に本音を言い合えない状況のようです。


 (これは部活などの先輩・後輩の関係であっても同様であると言えると思います)



質問者:

 でも、この不一致感はどうしたらいいんでしょうね?


 指摘すればパワハラになるって思っていたら上司の方だって怖がって指導しにくいですよ。



筆者:

 一方で全く間違いを指摘しないのは、その人の成長は止まってしまいますし、会社全体の効率も上がらないでしょうからね。


 僕がポイントにしたいことは「相手の気持ちを考える」ことだと思います。

 特に「自分がやられたら嫌だ」と思う事は絶対にしたらいけないです。


 部下側としたら「おい! ふざけんな!」とか否定から入って怒鳴られたらヘソを曲げることは間違いないですからね。

 優しい口調で「こうすればもっと良くなるよ」みたいな感じ肯定しつつやんわりと教えてあげると良いと思います。


 教えて貰う部下の側としても逆切れをしたら更に関係がこじれますので、

「上司も責任があって大変だから次からはミスをしないようにしよう。教えてくれるだけありがたいことだ」と言う心積もりでいることが大事だと思います。


 その指摘が多少ズレていても我慢した方が良いと思いますね(笑)。



質問者:

 本当なら誰も喧嘩をしたくないはずですからね……。



筆者:

 あとは「善意」でやっているつもりのことでも「相手が嫌そうな空気」を漂わせているなら辞めることも上司側は大事だと思いますね。


 いずれにせよ今、この「色々とデリケート」になっている世の中においては、

 他人に対して何か指摘する際には、尊厳を傷つけないように心掛ける必要があると思います。



質問者:

 でも、皆さんが「相手側の気持ちに立つ」ことや「自分がやられたら嫌だという事をやらない」ことが出来れば皆さん暮らしやすくなりますよね?



筆者:

 そうですね。社会システムや政治システムなどの全般的なこともそうなのですが、

 まだまだ人類は発展途上にあると思っていますので、「成長できる」ことや「改めるべきこと」があると思っています。


 文章もある意味、「人間関係の交流」の一つだと思っていますので、

 「抑圧的な文章」にならないように心掛けていきたいと僕自身も戒めていきたいと思いますね。


 という事でここまでご覧いただきありがとうございました。


 今回は100条委員会についてとパワハラを防ぐためには「相手側の気持ちに立つ」ことや「自分がやられたら嫌だという事をやらない」ことが大事だという事をお伝えしました。


 今後もこのような政治・経済について個人的な意見を発信していきますのでどうぞご覧ください。

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