福島悟と休日
朝起きるといつものようにリビングに降りていく。
「おはよう悟!」
「おう・・・おはよう」
リビングにはいつものように俺を待っている陽菜がいて、いつもと変わらない平穏で静かな休日が待っている・・・はずだったのだが
「ちょっと、加奈、落ち着いて!」
「高島君手伝ってよ!」
「眠いからやだぁ~」
リビングには直樹と伊藤が騒がしくたたずんでいた。
「・・・二人とも元気だな」
昨晩、二人が泊まりに来て、夜遅くまで遊んでいたのに何でこんなにも元気なんだ・・・
「せっかく土曜日なんだからみんなでどっか行きましょうよ」
「俺はよしとくよ・・・せっかくの休日なんだからな」
それに最近忙しくて体中が痛む。
「サトルっちに拒否権はないんですぅ~」
「・・で、なんで直樹は帰ったんだよ」
「高島君は家の用事があるって」
こういう時に限って直樹は・・・
「まーいいじゃないですかぁ行きましょ行きましょ」
俺たちは今映画館にいる。この映画館は県内でも有数の大きさを誇る映画館なのだが・・・
「人、多いですね」
「そうだね」
映画館は多くの人でごった返していた。
「少し、どこかに行って時間つぶし手からまたこようぜ」
そこら辺のカフェで時間をつぶした俺たちはまた映画館に戻ってきていた。
「いやぁーまさかサトルっちがあんな店知ってるなんて」
「ほんとだよ悟、いつあんないいお店知ったの?」
「たまたまだよ」
まぁ実を言うとこんなこともあろうかと少し前に調べておいたのだが。
「あっ・・・すいてるみたいですね」
時間を置いたおかげでだいぶ人は減っているように感じる。
「・・・で、何を見るんだ?」
「ホラー映画ですぅ」
「ホラーかぁ・・・」
陽菜があからさまにいやなかんじを出している。
「・・・いやならいいんだぞ?」
「ううん、大丈夫。それに・・・」
「早くいきましょうよぉ」
何かを言いかけた陽菜だったが伊藤にさえぎられてしまった。
「おいおい、大丈夫か?二人とも」
「だ、大丈夫」
「大丈夫ですぅ」
陽菜はわかるけどなんでホラー映画とった伊藤までビビってんだよ。
「ちょっと休もう・・・」
「じゃあ私、ちょっとトイレに行ってくる」
陽菜がトイレに行き伊藤と二人っきりになって気まずい空気が・・・
「今日はたのしかったか?」
「もちろん楽しかったですぅ。それと・・・わかっていると思うけど陽菜はあー見えても弱いとこがいろいろあるから・・・」
「・・・わかってる」
「それと・・・さ、サトルっち。言いたいことがあるんだけど・・・」
伊藤加奈17歳
身長 156cm
体重 不詳
B-68 W-66 H-69
高坂陽菜の親友
陸上部