福島悟と幼馴染
「人生なんてクソゲーだ」
俺がこんなことを思い始めたのはいつからだろう。
「ピコンッ」
枕元に置いているスマホの通知音が鳴る。
『悟、今日も学校来ないの?』メッセージが届いている。
「陽菜からか・・・」
そのメッセージを送ってきたのは隣の家の幼馴染、高坂陽菜だ。
時計を見ると午前十時を過ぎていた。
『いかない』 単調な返事を返す。
俺はまた眠りにつく・・・
痛い・・・何かで頬をたたかれているような気がする。
そして体が重い。
「起きて悟、起きてよ」
目を開けると陽菜が俺に馬乗りになって頬をたたいている。
「痛い、それに重いんだけど」
「今何時だと思っているのよ!」
時計は午後十時を指している。
「十時だけど?別に俺が寝ててもいいだろ」
「そーいう問題じゃないのよ。ご飯は食べたの?」
「食べてない」
「健康に悪いわよ。今から作るから待って」
そういって陽菜は部屋を出て行った。
俺は親が二年前に交通事故で親が死んで高校生には珍しく一人暮らしだ。
中学生の間は陽菜の家で暮らしてきたが、高校に入ってからはこっちの家で暮らしている。
一階に降りると制服の袖をまくり、キッチンに向かっている陽菜がいる。
陽菜は学校でも人気があって可愛いと評判になっている。
ミディアムくらいの長さの髪を料理をするために後ろでくくっていた。
「可愛い・・・」
「なに?悟」
陽菜がこちらを振り返って聞いてきた。
「なんでもない」
危うかったと思いながら椅子に座る。
陽菜の作った料理はとてもおいしかった。
「どう?」
「おいしい」
陽菜は会話が続かず困っている。
結局俺たちはそのあとほとんど会話もなく別れた。
シャワーを浴びて自室に戻ってきたのは午後十二時を少し過ぎたころだった。
「ピコンッ」
『明日は起こしに行くからね』
またさっき言えばよかったのにと思いつつも、
『わかった』と、返す。
そして、また眠りにつく
のんびりと投稿していきますのでよろしくお願いします。