道場とか
久々の投稿です。
約一年近く放置してたねー
それでも話が短いことには気にせんといてください。
「いやいや、まったく強いね」
七斑先輩の家について早々、、彼女の祖父炯雁さんと試合をし、苦戦をし、結果負けた。
「炯雁さん、こっちはブランクが長くて」
半年近く武術から離れていたが、セッチャー君もたまには役に立つようで軽く感じていた体が馴染んでいたことでよく動けた。
それでも負けである。
正直当然と言えば当然。
「本当に歳は取りたくない。私にできることと言えば残りの人生の計算ぐらいだよ」
御年、定年から+10年以上でなお、若々しい見た目で40代後半に見えるものの、強者のオーラを滲み出す炯雁さんは、見た目クールだが、口調もゆったりしているにもかかわらず、どこか威厳を感じさせられる。
そんな彼にもとうとう後継者が。
彼の息子さん……七斑先輩の父を選んだそうだ。
確かに彼は非常に強い。
実際に通っていた時も彼には最後の最後まで勝てなかった。
でも彼はやり手の会社の社長。
とんでもない方だ。
「んー。取りあえず、将棋と囲碁どっちがいいかい?」
「今日は将棋でお願いします」
「―――私が君に会わなかった期間、何もしてないと思うなかれ!」
そう言って道場の縁側に移動し、立派な将棋台と駒を用意する。
炯雁さんにはいつも将棋は勝っていたので相当悔しかったのだろう。
そう言って、将棋を始める。
―――2時間経過―――
「うわぁぁぁぁぁ!なんでなんだ!?」
結果。勝ってしまった。三戦三勝。
大手、積み。
最終的には金で仕留めた。
とういうかまえて作戦は変えているものの、攻撃の決め手はそれほど変わっていなかったので勝つことができた。
「何故だ……もう一回!」
「すみません、炯雁さん門限かけられてしまったので今日はここまでにしておきます」
「…それは仕方がないね。よし、姫奈下まで送りなさい」
そう言うと、ちょうどお茶を片付けようとしていた七斑先輩がちょっと早歩きで寄ってくる。
「それでは、ちょっと待ってくださいね」
「いえ、大丈夫ですよ結構歩きなれてるんで」
明かりもあるし、と言うと七森先輩はぷくっと頬を膨らませて、
「私と一緒は嫌なんですか?」
「そう言う訳じゃないですが、先輩も階段の上り降り大変でしょうし」
「良いんです!修行です!」
「…わかりました」
何か先輩に押し切られる形で送って貰うことになった。
その、なんか勝った!みたいな表情は何ですか?
道場に隣接される更衣室でちょっとシャワーを浴び制服に着替え、玄関に向かうとすでに先輩が。
急な用事で胴着が用意できなかったのだが、炯雁さんが笑顔で真新しい胴着を持っていた。
サイズが若干小さかったものの、動く分には問題なかったのでありがたかった。
胴着もこちらで洗ってくれるのでありがたい。
その際に、炯雁さんは先輩を見てニヤニヤして先輩も顔を真っ赤にしながら「忘れてください!」と言ってだが、なんだったのだろうか。