寮で準備とある日の夢
久し振りです、闇風です。編集を色々していたらかなり間が空いてしまいました。すいません・・・ペコ
では、どうぞ
あの後何とか寮を見つけたエレンです。
「え~と俺の部屋は・・・あ、此処か」
というか・・・312番って遠い。もはや殆ど端っこじゃん。しかもこの寮、一階だけの一直線になってるから距離が長い。
俺は部屋のドアを開ける・・・このドア凄いんだよな。個人の魔力を感知してドアを開けるかどうか判断してるんだぜ。
「おぉ」
ドアを開けて少し進むと、広い空間に出る。そこには、ベットと窓際に机と椅子。中央にはソファーがある。
机には色々学園生活で必要な物が乗っていた、制服もある。
左にはドアがあって開けるとトイレ。そして隣のドアを開けると
「・・・まさかバスルームがトイレと一緒じゃないとか。豪華だな」
一通り見終わった俺は即ある場所にダイブする。
ボフッ!
「ベットがフカフカだ」
良いよね、ベットがフカフカって。俺にとって睡眠は生きる希望だからな、それに欠かせないベットとかが寝心地いいとメチャ嬉しい。
あ、ヘルに連絡しとこ。
『ヘル、聞こえるか?』
『聞こえるぞ』
『俺の部屋、312番だから。来たかったらいつでもいいぞ』
あれ?何か今の俺の発言って結構危ない?
『312番だな!うむ、今から行くぞ!!』
『解った』
ブツ
さて、ヘルが来るまで何をしてよう?
本でも読むか。
コンコン
「ん、誰だ?」
「エレン、来たぞ!」
速っ!?8番の部屋から距離は少なくても500m位はあると思ったんだけど。
「ちょっと待ってろ」
ガチャ
「いらっしゃい」
「うむ!」
ヘルが部屋に入ってくる。そして俺はベットに座り、ヘルも隣に座ってくる。
「此処がエレンの部屋か。我の部屋と変わらないな」
「そっか。流石に部屋は全員一緒か」
「1位の部屋は何か違うらしいぞ」
「あぁ、1位ね」
そうそう忘れてた。1位の部屋だけは何か他の部屋より広さが違うみたいだ、ドアとドアの幅が他の部屋よりも圧倒的に違ったからな。
「それにしても何かあったのかエレン?」
「何が?」
「エレンの魔力を感じたからな、それと三回ほどの殺気」
あー、グランドの時の
「心配ないぞ。ただクラスの面倒な奴を潰してただけだから」
「エレンがそんな事だけで殺気を出すなんてないと思うが」
あれ、バレバレ?
「・・・先生に面倒事を持ってこないでと釘を指すときに一回」
「エレンのやりそうな事だな」
・・・その通り過ぎて何も言えない。
「で、何か遠くから視線を四人ぐらい感じたからその時に一回」
「結果は?」
「四人とも視線を逸らさなかった。しかも二人ぐらい俺と似た感じがしたし」
・・・魔族かな?でも何かそれだけの繋がりじゃない様な感じなんだが。
「魔族か?」
「・・・多分」
「エレンに害をなすようだったら我が潰す」
「落ち着けってヘル」
何か殺気を出しているヘルを宥める。気づかれたか?
ドンドンドンドン!
「エレン!どうかしたの!?」
やっぱりスコールが反応したか。気配的にあと三人程いるかな。
「エレン、誰だ?」
「俺の友達」
ヘルにそう言ってからドアに向かいドアを開ける。
ガチャ
「エレン!何があったの!?何か凄い殺気が部屋から出てたんだけど!」
「大丈夫。ただ知り合いが殺気だっただけだから」
「知り合い?」
「そ、知り合い」
スコールと他の三人に入るように手招きする。そしてソファーに座らせる。
「エレン、此奴らが友達か?」
「そうだよ。この金髪イケメン野郎がスコール」
「・・・紹介の仕方に不満があるけど、スコール・フォトランスです。よろしくお願いします・・・・えっと」
あ、そっか。ヘルの事みんな知らないじゃん。
「ごめん、ヘルの紹介するの忘れてた。こっちは俺の知り合いでヘル・アンテスト」
「(コクン)」
・・・やっぱり他の人と話す特訓した方が良いか?
「改めてよろしくお願いしますヘルさん」
「よろしく」
ヘルが初対面の人と話した・・・珍しい。
「・・・で、こっちの緑色の髪をした優しそうな人がロイ・ラグルス」
「・・・よろしく」
「よろしく」
・・・・あんまり喋んない二人が揃うと何か怖いな。
「・・・えっと、次にこっちの赤い髪をした普通のがステッド・マニエール」
「よろしくな!・・・って普通!?」
「(コクン)」
ついに喋らなくなった・・・ヘルにはテンション高い人は無理か。
「それで、こっちの紫色の髪をした綺麗系な女子が、エル・ナイテス」
「よろしくね、ヘルさん」
「こちらこそ」
・・・あれ、何で少しヘルは警戒してる?
「ちなみにエル以外は『漆黒の翼』ってチームギルドに入ってるらしい」
ついでに伝えておく。
「そこは『明け色の陽燐』よりも強いのか?」
・・・知らん。
「そこんとこはどう?三人」
「えっと、『明け色の陽燐』には敵わないと思うよ」
「そうだぜ、なんたってあそこには『聖剣』と『絶剣』がいるからな!!」
「それに、『無双』と『魔導』が居る」
スコールに続きステッド、ロイが言う。
ちなみに『聖剣』はシェリー、『絶剣』はシオン、『無双』はスフィア、『魔導』はネルだ。
「そっか。じゃあヘルは『明け色の陽燐』のメンバーで他のメンバーからの推薦だから学年最強じゃないか?」
「「「「!?」」」」
「我が本気を出せばそうだろう。しかし本当の最強はえr「ストップ」ふがっ!?」
ヘルが俺の事をバラそうとしていたから口を塞ぐ。
危ない危ない、もし俺の事がバレたらもう絶対に平穏な学園生活何か過ごせないだろ。幸運な事に四人はヘルが『明け色の陽燐』のメンバーで推薦という発言を聞いて驚いて耳に入っていないようだ。
『でも今さらって感じだね』
『女神・・・はぁ』
『何でため息!?』
ブツ
さ、切り替えよう。
「え、えっと・・・ヘルさんって『明け色の陽燐』のメンバーなのか!?」
「(コクン)」
「スゲェ~~!!」
ステッドが一番早く復帰した。
にしてもヘルはステッドの時だけ喋らないな。やっぱりテンション高いのは嫌いか?にしても少し五月蝿いぞ。
「じゃあ、ヘルさんは今『明け色の陽燐』のメンバーが今何処に居るか知ってるの?」
「うむ、全員この学園に期間限定だが教員として来ている」
エルには少し警戒してるけど普通に話すんだな。同年代の女子って所が良いのかな?いや、ヘルはかなりの年齢なんだけどね・・・その体格?見た目的に。
「本当に!?」
「うむ」
「『魔導』のネルも?」
今度はロイか。
「もちろん」
何かロイから歓喜のオーラーが見える。
ロイ凄く嬉しそう。
「けどそんな人見てないけど」
あ、スコール。
「明日発表される」
明日?
「あぁ、新入生歓迎会の時に新教員を紹介するんだっけね」
・・・新入生歓迎会ってなに?
「そんな話、ウルス先生してたか?」
「ううん。僕が独断で調べた、というかこの学園の伝統行事だよ?」
伝統行事?
「知らなかった・・・ヘルは知ってたのか?」
「我のクラスの教員が言っておったからな」
ウルスせんせ~、しっかり仕事しようぜ。まぁ、サラベールが面倒な事を起こしたのが原因のせいで時間が無くなったから仕方ないのか?
「なら明日の新入生歓迎会は凄いことになりそうだな」
「多分ね、いや絶対か」
「絶対に決まってんだろスコール!『明け色の陽燐』のメンバーが全員だぞ!?」
スコールの言葉にステッドが反応する。
「でも、『明け色の陽燐』のメンバーが何処のクラスに配属されるのか気になるわね」
「確かに」
エルの言葉にロイが答える。
「まぁ、それも明日になれば解るだろ?今は荷物の整理とか色々しないと。明日の授業で使う物とかも準備しないといけないし」
「エレンの言う通りだね。さて、僕らも部屋に戻って明日の準備しないと」
スコールがそう言いながらソファーから立ち上がる。
「解った」
「おう!」
「そうね」
それに続いて、ロイ、ステッド、エルの順番で立ち上がる。
「我も戻って準備をしておく」
ヘルも準備をするためにベットから立つ。
「そっか。また食事の時に話そうか」
俺は立ち上がった5人にそう言う。
「そうだね、じゃあ食事の時に声を掛けるね」
「よろしく」
スコールが賛成してくれた。
「じゃあまた食事の時に」
スコール達が部屋から出て行く。
バタン
「さて、準備をするか」
俺は直ぐに荷物を空間から出してクローゼットの中に整理しながら入れていく。ついでに楽な格好に着替えておく。
「良し、完了」
クローゼットに色々しまい終えたら次は
「明日使う物を指定の鞄に入れておくかな」
俺は机に向かう。
えっと、明日の予定は・・・新入生歓迎会にそれが終わった後はそのまま授業か。
「・・・最初っから実技かよ」
何で歓迎会した後に実技やるんだよ、ハイペースだろ。まぁ、座って静かに授業を受けるより、体動かしていたほうが好きだけどな。
「はい、終わり」
後は・・・寝るか。食事の時間まで、スコールがノックしてくれれば起きるだろ。
そんな訳でベットにダイブ!
ボフッ
やっぱり良い、このベット。いい夢が見れそうだ・・・
緑が多くある森の中でそこだけには緑がない。
そんな場所に一人の12歳ぐらいの少年が居た。
その少年は中心で目を閉じ、瞑想をして居た、そこに少年が居ないような錯覚を覚えるぐらいに少年は気配を消していた。
その証拠に少年の肩や頭には小鳥が止まっている。
だがそんな少年の元に忍び寄る影が・・・
「エレン~!遊ぼうよ!」
ドコッ!
影の主。セミロングに伸ばした赤い髪、頭部に生やした小さな角が特徴の鬼族であろう少女は、かなりの速度で少年に突撃した。
「へブッ!?」
少年、いや。エレンと呼ばれた少年はみっともない声をあげながらも鬼族であろう少女を受け止める。
「ゴホッゴホッ!・・・四鬼、タックルしてくるのは止めろって言っただろ。鬼族は小さくても力がかなり強いんだから」
どうやら少女の名前は四鬼と言い、鬼族で間違いないらしい。
「えへへ、ごめんなさ~い」
エレンに持ち上げられて楽しそうに髪と同色の目を細めて楽しそうに笑いながら謝罪する四鬼。
「まぁ、何度言っても仕方ないか。また九鬼にでも怒ってもらうか?あの地獄のようなお仕置き」
エレンは少しにやけながら言う。
どうやら何回も同じ事があったらしい・・・エレンの足が座りながらも若干震えている。
「ごめんなさい!今度からやらないからお姉ちゃんにだけは言わないで!お姉ちゃんに知られたらなにをされるか解らないの!!」
・・・四鬼の姉は九鬼と言うらしい。
四鬼の様子からして九鬼に怒られるのは相当嫌らしい。
そんな四鬼の後ろに一つの影が、その影の主に気がついたエレンは小さく笑う。
「ハハッ・・・四鬼、どうやら遅かったようだね」
エレンの言葉に「なにが?」と言った表情で首を傾げる四鬼。
「あら、私に何をされるって?四鬼」
四鬼の後ろから現れたのは四鬼と同じ赤い髪で赤い目、小さな角。ただし髪はロングで身長は165はある。
彼女が九鬼だろう。
「お、お姉ちゃん」
「何かな?四鬼」
物凄い威圧感が九鬼から放たれる。四鬼は額に汗が浮かぶ。
エレンはと言うと・・・
「・・・・」
瞑想を開始していた。よくその威圧感の中で瞑想が出来るものだ・・・よく見ると額に薄っすらと汗が出ている。
「さぁて、四鬼。あっちで少しお姉ちゃんとお話しようか」
九鬼はそう言って四鬼の襟を掴んで引きずって行く。
「エレン!助けて!!お姉ちゃんに殺される!!!」
四鬼は一生懸命エレンに助けを求める・・・が
「・・・・」
エレンは瞑想をしているため返事をしない。
「酷いわね四鬼。殺しはしないよ。あとエレン、後で貴方にもお話しがあるからね。地獄のお仕置きってどんなのか詳しく聞かせてもらうから」
瞑想して一見冷静に見えるだろうエレンの背中では大量の汗が生産されているだろう、額からの汗も中々の量になっている。
足の震えもさっきより解りやすくなっている。
四鬼はそんなエレンを見て笑っている。
「四鬼、笑っているけど最初は貴方ですから」
四鬼はそのまま森の奥に連れて行かれる・・・。
「・・・良し。逃げるか」
四鬼が九鬼に連れて行かれたのを確認したエレンは瞑想を中断して腰を上げた。
何とエレン四鬼という少女を売ったのだ。これが弱肉強食の猛魔竜幻の森の日常なのだろうか?
「四鬼、安らかに眠れ」
エレンはそう言ってその場を去ろうとするが・・・
「エレン、逃げたらどうなるか解ってるよね?」
「ふぎゃぁぁ!!」
何故かそんな声が何処からともなく響いたと同時に四鬼の悲鳴が聞こえた。
「・・・ごめんなさい」
エレンはその場に座りまた瞑想を開始する。足が震え過ぎて座禅が組めていないが。
とにかくエレンは目を閉じていた。
コンコン
「ハッ!?」
・・・懐かしい夢だったな。何でこのタイミングであの場面の出来事が夢に出てくんだよ。
ノックで起きなかったらあの、続きが・・・ブルッ!
考えるのをやめよう。
コンコン
「エレン、迎えにきたよ。早く食堂に行こう」
あぁ、もう夕飯の時間か。
俺はベットから降りてドアに向かいドアを開ける。
ガチャ
「ごめん、少し寝てた」
俺はスコールとロイ、ステッドに謝る。
よく見ると三人ともラフな格好でいる。
「別に問題はないぜ!」
「うん、ステッドの言うとおりだよ」
「大丈夫」
三人は心が広いようだ。
「そっか?でもありがとな」
俺は三人にお礼を言う。
「うん、じゃあエルさんとヘルさん誘って食堂に行こう」
スコールがそう言ってエルの部屋に歩いて行く、それに俺たちも続く。
学園の食事ってどんなのだ?
俺は最後尾でそんな事を考えながら着いて行った。
誤字脱字、その他色々待ってます。




