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異世界で  作者: 闇風
12/29

『メイドさん』という二つ名を持つ者

がんばりました!


編集完了しました。

さて、さっさと必要な事を話して城から逃げるか。


俺はベットに座っている四人の方を向く。


「まずは、リニスかな」


「なに~?」


「勇者召喚の時の約束覚えてる?」


リニスはしばらく黙った後思い出したらしい。


「・・・あぁ!エレンが出来る事なら何でもしてくれるってやつ?」


「そう。で、何がいい?」


できればあまり二人が怒らないような事を頼んで欲しい。フェナリーは羨ましがるだけだろうから。羨ましがるってのは好意とは違うよな?


『違うでしょ』


『・・・ビックリするから止めろ』


『酷くない!?』


ブツ


まぁ、疑問が解消されたからいっか。


「ん~、じゃあ膝枕して!」


「膝枕・・・本当にそれで良いのか?」


「うん!」


ダメだ、膝枕なんてしたら・・・サラと緋香里が。でも約束しちゃったし・・・覚悟決めるか。


「じゃあこっちおいで」


俺は四人とは別のベットに座ってリニスを呼ぶ。


「わーい!」


ちょっと待てリニス、何で他の三人に勝ち誇った顔をするんだ?そんな事したら俺の生存確率が低くなる。でもフェナリーの羨ましそうな顔は癒しだ。


そんな俺の思考をよそに


ポスン


って感じでリニスが頭を乗せてきた。


「えへへ」


「そんなに良いか?」


「うん、いつやっても最高だよ!」


膝枕なんて森のみんな以外にしたことがないからな・・・前世ではやって無いと思う。というかサラがさっきから「私の、私の膝枕」とか言ってるんだけど、誰がサラの膝枕なの?


そして緋香里の顔が・・・物凄い笑顔で怖い。目が笑ってない・・・(汗)


「ねぇ、エレン」


「ん、なに?」


しばらく三人の様々な視線に耐えていた、性格には順応していたらリニスが声をかけてきた。


「あのね、頭を撫でてほしいなぁ~なんて」


「撫でてほしい?」


・・・どうする?此処は命を優先かリニスの希望を優先か。


『撫でなさい!幾ら攻撃されてもエレンなら生きられるから!』


ブツ


・・・あの女神。いつか物理的に潰す。


女神のいう事を実行するのは抵抗があるが、リニスの希望により頭を撫でる。


ゾクッッ!!


さっきより数段強い殺気擬いの物が二人からくる。そしてさらに羨ましい、って視線が強くなった・・・こっちは和む、本当に。


「ふにゃあー」


「き、気持ち良いか?」


若干引きつった声でリニスに話しかける・・・異常な順応性を持ってもこれは順応できない。


「膝枕との相性が抜群すぎてもう最高だよぉ」


何か凄い事になってるけど大丈夫か?でもこの顔は癒される。


危険だけどこの間にやる事を済ますか。


「リニス、ちょっと手を出してもらっていいか?」


「?」


リニスは首を傾げながらも手を出してくれた。


三人の視線が強くなった・・・ヤバイって。俺これからやる事やって生きていられるのか?


「・・・ありがと、これからする事はリニスにはある意味嫌かもしれないけど我慢して」


「う、うん。頑張って我慢するよ」


そう、今から俺がやる事はリニス達、フェナリー以外だけにはある意味嫌な事だろうけど。いや、好意を持ってない分フェナリーの方が十分嫌な事か。どっちにしろこれをやらないと会いたい時に会えないからな。というか、これをやった方が楽なんだよ。


いちいち、魔眼を使っては認識阻害の魔術掛けるのは面倒だし。さらにこれは安全装置でもあるから・・・その安全装置の代価が俺の命の危機。


笑えないな。


「じゃあ、やるぞ。目を閉じててもいいから」


「大丈夫、エレンのやる事で害になる事なんてないから」


嬉しいね、俺をそんなに信用してくれるなんて。


「みんな。これはリニスだけじゃなくて、みんなにもやるから」


そうすると、三人はさっきまでの痛い視線ではなく普通の視線に戻してくれた・・・ありがたい。


さて、逝くか。


「我呼びかけに応じ貴方の前に姿を現すだろう」


詠唱をしてからリニスの手にキスをする、するとリニスの手に一つの魔方陣が書き込まれる。ちなみに痛みはありません。


他の三人が息を飲むのが解った。当然だろう


三人が息を飲むのが解った。当然だろう、二人は俺に好意を持っているから初めてキスをされるなら唇が良いと思う・・・多分だけど、女心はあまり理解出来ないからな。


フェナリーは好意を持っていない相手から手の甲とはいえキスをされる。こっちの方が辛いか。


「はい、終わり。ごめんね、俺なんかに手をキスされても全然嬉しくも何ともないでしょ?」


俺は鈍感な奴が言いそうな事を言って、好意に気がつていないように振舞いながらリニスの顔を見る


「//////」


顔が真っ赤になって気絶してる・・・嫌ではないようだ。顔が恍惚としてるから。


「じゃあ、みんなにもするけど大丈夫?」


「あ、あのさエレン、それは何のためにやるの?」


サラが聞いてくる。


「あ、言ってなかったね。これは俺がみんなと会いたい時に会えるための魔方陣を書き込むための儀式?みたいな物だ」


「へぇ。で、どうやったらエレンと会いたい時に会えるの?」


「それは魔方陣に自分の魔力を流し込むようにしてくれれば大丈夫だ。まぁその時に俺が移動出来る状態だったらだけど」


「そっか、うん!それが条件なら仕方がないよね」


サラが大きな声で言う、それに緋香里とフェナリーが首を縦に勢いよく振って答える。フェナリーは嫌そうではないな。


「じゃあ、どんどんやって行くね」


「「「(コクコク!)」」」


・・顔が赤いって、これは二人も気絶するかな?


俺は三人にリニスと同じ事をしていった。


結果


サラ・キスをした時は気絶はしなかったけど、「頑張ったね」と笑顔で言ったら気絶。これで逃げやすくなった。


緋香里・普通に気絶。これで命の危険が無くなった。


フェナリー・軽く悲鳴を上げて気絶。ここは普通にごめんなさい。


リニス、サラ、緋香里、フェナリー戦闘不能・・・フェナリーごめん。それ以外は気絶してくれてありがとう、これで俺はまだ生きていける。


「さて、やる事もやったし・・・何か四人が起きたら殺されそうだから逃げるか」


俺は部屋の窓を開けて・・・って、この部屋窓ないじゃん。

あの国王、最初っから俺を閉じ込めるつもりだったか。まぁ、関係無いけど


俺は能力を使い闇《影》から廊下に居るであろうメイドさんの影に移動して廊下にでる。


成功、このまま適当な窓から外に逃げるか。

ちなみに何でそのまま闇で外に逃げなかったって言うと・・・


「エレン様どちらに?」


・・・やっぱりか。

このメイドさんの事が気にかかっていたから。


「メイドさん、会った時から気になっていたんですけど、貴方何者ですか?ただのメイドさんではないよね?」


少なくとも、この城に居る人より格上だ。


「・・・解ります?」


「さっきので確信しました。何で貴方のような手練がこんな城でメイドを?」


戦うメイドさん、って訳じゃないよね?


「まぁ暇潰しですかね?」


「暇潰し?」


「はい、城の警備はどのような物かな?と思いまして侵入してみた所、穴だらけでしたので」


しっかりしような、一国の王が住んでる城だろ?


「という事は貴方は雇われたメイドではないと」


「はい、私は私が仕えても良いと思える人を探して旅をしているメイドです。ちなみにギルドランクはAです二つ名は『メイドさん』です」


旅するメイドさんか。ギルドランクがAって・・・そんあ大物が何で城に侵入なんて犯罪チックな事やってるんだよ。

しかも二つ名が『メイドさん』・・・って何だ?ギルド公認のメイドさんって事か?


「ギルドランクがAですか、しかも二つ名持ちなら納得ですね。それにしても旅するメイド、いいですねそういうの。仕える人が見つかるのを願ってますから頑張ってください」


さて・・・逃げないとヤバイ、今までのメイドさんとの会話を思い出すと逃げなきゃ大変な事になる。もし俺の予想が正解なら面倒な事になる。


「はい、ありがとうございます」


「じゃあ俺はこの城から逃げますので」


貴方から。


もし、俺の予想が正しければ。このランクAのメイドさんが、二つ名持ちのメイドさんがきっと俺に


「そうですか」


「はい」


着いて来る。


「では、お供しますエレン様」


やっぱりかぁ・・・。


「あの、何でメイドさんが俺のお供をするんですか?」


駄目元で聞いてみる。


「それは、エレン様なら私が仕える方には適任過ぎると思ったからです」


そんな笑顔で言われても困るんだけど。


「何で俺が適任って思ったんですか?」


「それは、エレン様の強さです」


何で俺の強さに気がついたんだ?


「何で俺の強さが解ったの?上手く隠していたんだけど」


普段はそこら辺の人より少し上ぐらいに設定してあるんだけど。


「それは、あの部屋での闘いを見ていたからです」


あの時ね。あの時は確かに殺気にリアリティを出すために抑えていた殺気をだしたからか。


「でもどうやって見ていた?」


「見ていた、というよりも気配を感じ取ったと言った方が合ってますね」


なるほど、ね。


「それなら納得です。メイドさん程の実力者なら、扉一枚向こうの気配を感じ取る事ぐらい簡単な事ですよね」


あの時は久しぶりの対人戦だったからそこまで気が回ら無かったか・・・今度から気を付けよう。


「はい、なのでエレン様の強さに気がつきました」


甘いなメイドさん。


「でも、実際に見た訳じゃあ無いんでしょ?ならまだ俺の実力が本当か解った訳ではないんでしょ?それにその気配だって俺じゃなくて、俺と一緒に居た人のものかもしれないし」


「あの時感じた気配と今のエレン様の気配は似ています」


そこまで解るか。あの時の俺と今の俺の気配は全然違うのに・・・根本的な所が似ているのか?結局は同じ人が出しているから。


「そっか。ならさ、ギルドで依頼を受けて、それで俺の実力を確かめるってのはどう?」


「そうですね、では依頼の内容は私が決めても宜しいですか?」


良し、乗ってきた。これで俺の実力がヘボと解ればメイドさんはきっと、サラかリニスに着いてくれるだろう。

そしたら色々バンザイだ。


「では、話も決まった事ですし行きますか」


「はい」


そんな訳で


「城の出口と言うか、抜け出す方法を教えてください。あとギルドまでの道も」


「・・・解りました。こっちらです」


ごめんなさい、お願いだからその道に迷った子供を見る目で見ないで。


俺はメイドさんに着いて行く。


って窓を開けて飛び降りたし・・・俺の考えていた事と同じかよ。


少し闇の事で一つ話しておく。


森で戦った魔獣や猛獣、幻獣の中に魔族の上位種で闇を操る事ができる者がいると聞いた。ちなみに情報提供者はケルベロス姉弟の双子の弟ロストさんでした、人型になると黒髪で赤眼のイケメンな20歳ぐらいのお兄さんでした。


ちなみに双子の姉のルルさんは綺麗だ。流石双子、イケメンと美人とか・・・と言うか基本森にいる魔獣、幻獣、竜種などの人型になれる生物は何故か全員美人、可愛い、イケメンなどと前世の俺の学校にいたら女性は崇められて、男性は全員俺と同じように強襲される日々を送っただろうな。


というか、昼休みとかクラスの男子、殆どから追いかけられて。本当にあの時どうやって弁当を・・・・





「着きましたよ、エレン様」


「え?・・・あぁ、着いたんだギルド」


「どうかなさいましたか?」


「いや、ただ昔の事を思い出してただけだよ・・・ははっ」


どうやらかなり考え込んでいたらしいね。


「そうですか、なにやら城を出る際に騒がしかったのですがエレン様が出て行かれたのが知られたようですね」


「そっか、まぁ別に隠していたわけじゃないから、でも遅いな」


「あの城の警備なら妥当かと思います」


「それもそうか」


あの城だもんね・・・サラ達大丈夫か?ホントに。


「では早速ギルドで依頼を受けましょう。暗闇の中ですが大丈夫ですか?」


「森で暮らしていたりしたから、普通の人よりは暗闇の中でも目が利くよ」


闇を扱う俺にとって暗闇なんか昼間同然に見る事だって可能。。まぁ黙ってるけど、魔族って事は隠さないといけないからな。


「なら大丈夫ですね。私が仕えると決めた人ですのでこんな暗闇はなんて事ないですよね」


「そんな事ないですよ。ただ森の中でずっと暮らしていたからですよ、サラとリニスとね」


「サラ、リニスとはエレン様と一緒にいた方達ですか?」


「そうだよ、俺の大切な人だよ」


「あの、エレン様のご両親はどちらに?」


「ん~、それは俺がメイドさんに仕えるべき人か解ったら話すよ。両親の事はね」


正直言って両親のことなんか知らないし・・・多分魔族だと思うけど。だって俺、闇を操る才能を元から持ってるって言われたから。


それを探すのが俺の目標だからな。


「解りました、立ち話もなんですし中に入って依頼を決めましょう・・・確認しますが、私が依頼の内容を決めていいんですよね?」


「もちろん、俺が受けれる範囲でだけどね」


「では入りましょう」


メイドさんがギルドに入って行く。俺はそれに続く

メイドさんには言ってないけど俺って、ギルドに入ってないからランクないんだけどね。


メイドさんがどんな反応をするか楽しみだ。





どうでしたか?


次回は色々ありながらも戦闘にもっていきます!


ではでは!

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