面白い事と面倒な事は紙一重
まぁ、頑張りました!
編集完了しました。
あの後ナイフを回収してこれからどうしよっかな?と考えている最中です。
国王にあれが見られたけど・・・一応、魔術名を言ったから無詠唱では無いように思われているよな?
・・・自信が無いけど。
まぁでも、周りにはあれほどの広範囲回復魔法使ったって思われてるだろうか魔術とは別に色々言われるだろうけど。
何にしてもまずは
「緋香里~起きろ~」
ペチペチ
緋香里を起こさないと。とにかく頬を叩いてみる。
「お~きろ~。あ、フェナリーは二人でお願い」
「解った」
「了解だよ」
良し、これで心おきなく起こせる。
ペチペチペチ
「う、うぅ」
お、起きそう。後もう少しかな。
ペチペチペチペチペチ
「・・・・や」
や?何を言おうとしてるんだ?まだなのか。
ペチペチペチペチペチペチペチペチペチ
「や・・・止めんかぁい!」
ヒュオ!
パシィ!
拳が飛んで来たから手で受け止める。流石格闘技経験者、拳の速さがそこら辺の人とは違うな。そこら辺の人見た事ないけど。
「おはよ、起きた?」
「あ、うん。・・・ふぇ!?////」
ずざざざざ!
?起きたと思ったら変な声を出して赤くなりながらも俺から勢いよく離れて行ったの?・・・あ~そっか、俺の顔がすぐ近くにあったからか。緋香里の顔を覗き込むように見ていたからな。
久し振りに見たな、緋香里が赤くなるところ。もう一生見れないと思っていたから。
「あぁ、悪い。ビックリさせちゃった?」
「「「ハァ~・・・」」」
そこの三人、何でため息吐きながら首を横に振る?あ、フェナリー起きたんだ。
ガバッ!
「ううん!違うの!起きたら急に人の顔があったからビックリしただけだから!!」
「そ、そうだよな」
ビックリした。だって謝罪したらいきなり顔を上げて、こっちに来たからな・・・ヤバイ少しトラウマが。すごい顔してこっちに襲いかかってくる緋香里の顔がフラッシュバックする。
・・・さっさと本題に入りますか。
「そこでボーっとしている国王」
(術式展開、魔術名・ゼロ・・・国王との距離をゼロにする)
俺は魔術で国王と俺達の距離を限定付きでゼロにした。
「な・・・何だ!愚民!!というか今のは何だ!?」
愚民と来ましたか愚民と。どうでもいいけど。
あ、ちなみに今のはあらゆる事をゼロにする魔術だ。でもおっさんとの距離をゼロにしても嬉しくも何ともないから三メートルぐらいの幅を空けるように、展開した術式に手を加えたけど。
「これも合わせて、俺達の実力は解ったんですよね?」
「・・・・うむ。な、なかなかやるではないか」
だーめだ、認めないつもりだ。
「で、サラとリニスの事なんですけど」
まぁいい、こっちの要求を飲ませる。
「何だ?考え直したのか?」
何故顔が笑顔になるのですか?
シュッ
カカッ!
「・・・・・・」
「で、サラとリニスの事なんですけど」
ワイヤー付きのナイフを国王の真横に投擲してクロスさせ、あと数ミリ動かしただけでスパって逝けるようにしただけだけど・・・何か問題でも?
「はい!なんでしょうか!?」
返事に満足したからナイフを回収する。
「いいですよ、勇者に着いて行かせて」
ナイフを懐に入れるとみせかけ闇の中にいれる動作をしながら言う。
このナイフ、闇で創ってみたんだけど最初は切れ味悪かったけど、闇の中に閉まっておいたら切れ味が良くなってたんだよね。闇の神秘ってやつ?
「・・・はい?」
はて?何でそこで信じられない物を聞いたような顔をする?周りの三人も。
「も、もう一度言ってもらえるかい?」
「だから、いいですよ、二人を勇者に着いて行かせて」
「「「「えぇぇえええ!?」」」」
五月蝿い。
「何で!?何でそんな事言うの!?」
とサラ
「そうだよっ!私とサラは大切な人じゃないの!?」
とリニス
「さっきは勇者に何か着いて行かせないって言ったではありませんか!?」
とフェナリー、普通に話しかけてくれて嬉しいです。
「よく考えれば、私には嬉しい事かな?でもどうして急に?」
と緋香里。
パンパン
「はいはい、今から理由を言うから静かに」
手を叩いてみんなを静かにさせる。
「それで、理由とは何なのだ?」
落ち着いたらしい国王が聞いてくる。泉と妃はまだ起きないのか?
別にいいけど。
「それは、一言で言えば緋香里の安全の保証のためですね」
「「「「安全の保証?」」」」
俺の周りの四人が首を傾げる中、国王だけは納得した表情だった。
やっぱり腐っても国王か、頭は回るらしいね・・・・しったか振りじゃなければ。
「そ、今回の闘いで俺に守られていた緋香里の立場がこれから危うくなりそうだからね」
「私もエレンさんに守られていましたけど」
あんな事を言った俺にさん付で呼んでくれるとか・・・心が広いな。
「フェナリーはこの国のお姫様だから人望や親しい人があったりいたりするだろ?」
「えぇ、まぁ」
「だけど緋香里は今日召喚された勇者だ。城の中では緋香里を敵視する奴も出てくると思う、特に今日争った奴等とか」
ここまで言って周りは「なるほど!」って顔をした・・・みんな。
というかリニスとサラは気がつこうよ、女神の妹と長生きしている狼だろ。後が怖いから口には出さないけど。
「だから私とサラを勇者というか緋香里の側に居させて、護衛兼緋香里を鍛えろ。ってことなんだね!」
「はい、良くできました。後は泉からフェナリーも守るぐらいかな」
俺はリニスの頭を撫でてあげる。
「///」
「「チッ」」
「・・・」
二人共、舌打ちは止めようよ。後フェナリーは何で少し羨ましそうにしてる?俺は貴方に何もしてないよ、只気絶させてしまっただけだ。
・・・あぁ、リニスが気持ちよさそうに撫でられているからか。
「まて、愚民!それだと泉はどうなるのだ!?」
国王が叫んでる、というかまた愚民に戻ってるし。順応順応、いちいち気にしていたら疲れるだけだ。
「あぁ、泉様ですか。泉様は妃と国王のお気に入りですから適当に何処かの腕の立つ人を連れて行くんでしょ?」
泉の事だから緋香里とも一緒に行く!だか何だか言ってそれを妃かこの国王がOKを出すんだろうけど。
「当然そのつもりだ。だが泉はこの二人が良いと言ったのだぞ?」
「そんなの知りませんよ、俺は緋香里の側に置くことに了承したのですから」
国王は何かを考える仕草をした後顔を上げて・・・何か笑ってるし。どうせ後でどうとでもしてやるとか思ってるんだろう。
「わかった、泉にはそれで納得してもらおう」
「ありがとうございます。それと、俺が居なくなったから二人を緋香里から外そうだなんて思っても行動に移さない方がいいですよ」
「わかっておる」
まだこっちを侮っているようだね。まぁ痛い目に合うのは向こうだからいっか。
「で、そういう事になったんだけど。二人はどう?」
俺はいつの間にか四人でお喋りをしているサラとリニスに話かける。
何か時々俺の名前が出てるような気がしたんだけど何を話していたの?・・・まさか俺の過去話!?止めてくれ、あの最初の頃の風呂とかの事だけは話さないでくれ・・・緋香里に殺される。
「エレン、会いたい時には会えるの?」
サラが話を切ってこっちに答えてくれる。
「まぁ、可能だね。念話で呼んでくれればだけど」
念話が来ればその魔力の発信元を魔眼で辿れば見つけれるし、そっからは転移でもすればいい。
「それなら私は我慢出来る。緋香里とフェナリーはもう友達だし」
「そっか、リニスはどうする?」
意外とすんなりだったなサラは、さてリニスは
「ん~私もエレンと会いたい時に会えれば我慢できるよ。緋香里とフェナリーを変態から守らないといけないしね」
「うん頑張れ、変態から守るんだぞ。じゃあ後は・・・」
俺は緋香里の方を向く
「緋香里もそれでいいかな?俺が勝手に色々決めちゃったけど」
そうそう、緋香里本人がどう思っているのか聞かないとね。
「うん、私はそれで大丈夫。サラとリニスとフェナリーは友達だから」
さっきから疑問に思ったんだけどいつの間にそんなに仲良くなった?さっきも話が盛り上がっていたらしいけど・・・マジで俺の過去話?
「OK、なら決定だ」
俺は国王の方を向き
「本人達の許可ももらいましたので、決定という事でいいですね」
「うむ、それでよかろう。だがお主はどうするのだ?」
「俺は自由にあちこち周りますよ」
学校どうこう言ったけど、まずはギルドかな?それからは俺の過去というか俺の家族についての情報がないか探す。
「そうか、お主は勇者には着いて来ないのか」
あ、愚民からお主にグレードアップした・・・嬉しくないけど。
「えぇ、サラとリニスが居れば十分ですから」
「そうか、なら良い」
何か仕掛けてくるかな?多分この国王の性格を考えると・・・ありえるな。まぁ、用心しておくか。
「では今日は此処で泊まらせて頂いてもよろしいでしょうか?リニスとサラ、緋香里にも伝えたい事がありますし」
「・・・まぁいいだろう」
「ありがとうございます」
「あの!」
話が終わりそうになった時、フェナリーが国王に話しかけた。
「何だフェナリー?」
「私を・・・私を緋香里と共に行かせてはもらえないでしょうか?」
予想はしてた事だ。俺もできればフェナリーを緋香里に着いて行かせたいと思っていたし・・・理由?常識ある人を着いて行かせたいんだよ。
「何故だ?」
「緋香里とサラとリニスは私のお友達ですし何より・・・もう一人の勇者は嫌ですから」
ハッ!泉、ドンマイ。
「う~む、しかしなぁ。フェナリーも連れて行きたいと泉が言っておったからな」
「俺からもお願いできないでしょうか?」
渋っている国王に俺からもお願いしてみる。
「・・・・わかった」
あれ?もう少し渋ると思ったんだけど・・・何か後ろ見てないか?
あぁ、気配で解った。後ろから尋常じゃない殺気が出てるよ。
「ありがとうございます。良かったなフェナリー」
「はい!ありがとうございます!!」
さて、これでフェナリーも泉から守る事もできるわけだ。この馬鹿な国王が何もしなきゃだけど。
「じゃあ、話もまとまった事だし俺達は部屋に戻らせてもらうね」
「・・・いいだろう」
「部屋は俺がさっきまで待っていた部屋でいいよね?」
「うむ、だが行く前に気絶している兵士達をどうにかしてくれないか?さっきのお主の魔法で傷は癒えたらしいが気絶していなかった者まで気絶してしまってから一向に目覚める気配がないのだが」
さっきの回復魔術の事を魔法だと思ってくれてるの国王?・・・・此処は感謝です!
「大丈夫ですよ、俺がこの部屋かあら出て行けば自然と目が覚めますから。後フェナリーも緋香里に着いて行くのでフェナリーを少しお借りしますがよろしいですか?」
「そうか、ならよい。フェナリーも一緒で良いから、さっさと部屋に戻れ」
何か態度が戻ってきてない?しかも声には出してないけど口パクで「愚民が」とか言ってたろ。まぁ指摘はしないけど。
「じゃあ行こうか」
「「「「は~い」」」」
仲良しだな。
四人を連れて扉を開けるとそこには、俺を此処に案内してくれたメイドさんが居た。
「お話は済んだようですね。では、お部屋にご案内いたします」
あの部屋には防音の魔法『サイレント』が掛かってたらしいから中の騒ぎは聞こえていなかったらしいけど・・・
「今まで待っててくれたんですか?」
少し気になったから聞いてみた。けっこう時間が経ったと思うんだけど。
「はい、私はエレン様のお世話を任されたメイドですので・・・・それに私的にもバンザイですし」
ん?最後の方は聞き取れなかったけど、待っててくれたらしい。
ゾクッ・・・後ろの三人が何か殺気だってるけど俺が何かした!?
というか、メイドさんあの時どっか行かなかった?もしかして戻って来たの?何か仕事を増やしたみたいでごめんなさい。
「そっか、ありがとうございます」
「いえ」
「「「ハァ~」」」
何なの後ろの三人は、今日何度目のため息?フェナリーが混乱してるぞ。
「着きました」
あれから何か気まずくなったから黙っていたらいつの間にか着いたらしい。
「ありがとうございます」
「いえ、何かあったらお呼びください。では後ろの四人の方々・・・って姫様?」
今気がついたの?俺ずっとフェナリーが後ろに居るのにメイドさんは何もリアクション取らなかったからなんでだろ?って思ってたのに。
「はい、というか今気がついたのですか?」
フェナリー、俺と全く同じ事を思ったらしいな。
「これはすみませんでした。で、何故エレン様とご一緒に居られたのですか?」
メイドさん、姫に対してその態度でいいの?騎士団長が聞いたら大変だぞ?
「ただエレンの部屋に招待されたから着いて来ただけですけど・・・何か?」
怖いよ、今のフェナリー何か怖いよ?
「いえ、ではエレン様、何かあったら直ぐにお呼びくださいね。私はエレン様のメイドですので」
メイドさんも怖いよ、何でフェナリーと敵対関係みたいなの築いてる?しかも「エレン様のメイド」って所を何故強調する?貴方は俺の世話を任されたメイドだろ?・・・俺のメイドさんって事で合ってるのか?
「わかりました。じゃあ部屋に入ろうか」
「「「「はい」」」」
俺は四人に部屋に入るように言う、そして扉を閉める時にメイドさんが
「何かありましたら、直ぐに呼んでくださいね」
と笑顔で言っていたのは怖かった。
そして何故か三人が返事する時にメイドさんの方を向いて勝ち誇った顔をしていたのは何故?さっきまで言い争っていたフェナリーは何か考えているようだし。
そんな事を思いながら俺は扉を閉めた。
バタン。
さて、今夜中に城から逃げよう。明日にはきっと国王がなんかしら包囲網張ってるだろうし。
明日から俺対ベアトリス王国の追いかけっこが始まりか?
面白そうで面倒そう。やっぱり面白い事と面倒な事は紙一重だ・・・できれば面白い方に傾いてくれ。
サラとリニスと別行動という結果になっちゃいましたね(汗)
これからエレンをどう動かして行こうか迷います。
そしてぇぇ!!みなるかむい様、Foxfound様、taka様、感想ありがとうございます!
感想もらえてえメチャクチャ嬉しいです!!
では!