ナウリ
少女ナウリは、家に着くなり
母親に洞窟であったことを話す。
しかし、
「へぇ、そんなことごあったのねぇ」
と、軽くあしらわれてしまう。
ナウリは、子供ながらに只事ではないことを
伝えたかったが、それは徒労に終わる。
「ほんとに…大丈夫かなぁ…」
不安そうに空を見上げる。
ナウリの不安を煽るような曇り空が広がっていた。
「ナウリ!」
そこに先程の少年がやってくる。
突然の来訪にナウリはビックリして、
「ど、どうしたの?」
そう問いかけると、少年は、
2つの石を手渡してくる。
祠から持ってきたものだった。
「こ、これ、お前にやるよ」
少年は震えるような声で、ナウリに石を無理やりに
渡してくる。
「え、こ、これ受け取れないよ」
そういった時には少年の姿はどこにも無かった。
それどころか、足跡すらない。
「え、え、どういうこと…?」
恐怖心がナウリの心を支配していく。
「石を返しに行かなきゃ…」
何を、思ったのかナウリは、祠にいこうと立ち上がる。
そこに後ろから母親が慌ただしくやってくる。
「落ち着いて聞いてね…」
母親は信じられないことをナウリに言うのだった。
次に気が付きた時は、ナウリは祠の前にいた。
どうやってここに来たのか、覚えていない。
その手にはしっかりと2つの石が握られている。
「そうだ…あの時…」
段々と記憶が戻ってくる。
「あ、あ、あ、ああぁぁぁぁ!」
悲痛の叫びが洞窟内に響き渡る。
「まったく、うるさいわねぇ…」
祠から声が聞こえてくる。
ナウリは、恐る恐る目を開ける。
そこには、1人の女性が祠に寄りかかるように座っていた。
「だ、だれ?」
「私は魔女、そう言われてるわ」
彼女は、自身を魔女と言った。
「貴女が私を呼んだのでしょう?
さっさと言いなさいな」
魔女は、面倒くさそうに話す。
「私が…あれ?石がない…」
しっかりと持っていたはずの石がどこにもみあたらなかった。
「私に叶えて欲しい願いがあるのでしょう?
早くしてちょうだい、暇じゃないのだから」
「願い、そうだ…お友達を
---を生き返らせて欲しいの!」
あの時、母親に言われた。
---が、亡くなったという報せ。
「---を生き返らせて…お願い…」
「私なら、できるわね
いいわよ、やってあげる」
「ほ、ほんとに…?」
そう聞くと、魔女は微笑み。
「私と契約したのなら、そのお友達を
助けてあげる」
そう告げる。
あまりにも甘く、それでいて強い毒。
「け、契約するからお願い…助けて」
ナウリは、魔女に懇願するようにお願いする。
「わかった、契約成立ね」
そう言うと、魔女はナウリに口づけする。
「ふふ、おバカさん…」
魔女は薄く笑い、ナウリはその場に崩れる。
この後、少年が生き返ったのかは
誰も知らない。
ナウリがどうなったのかも。
ただ唯一言えるのは、魔女と契約した人間は、
死ぬまで、魔女の手駒ということ。
ナウリと私との話はここで終わり。
でも、まだまだお話は続く。
そう、これは魔女と人とのお話。
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また、次回もお楽しみに!