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大規模イベント

二週間ぶり…!

「ま、いっか☆1人目が来たから今からパーティーだー!」


校長先生がそう言った瞬間、食堂へと繋がる扉がバッと音を立てて開かれた。そうそう、言ってなかった気がするけどまだここエレベーター降りてすぐのとこなんだよね。そう、多分建物だとエントランスホールとかいう場所だと思う。多分。


それで、今までホールから食堂につながる扉は閉まってたんだけど、校長先生の発言に呼応するように開かれたのだ。そうして見えてきた内部はまるでどこかの立食パーティーみたいで思わず「おぉー」って言っちゃった。勿論ちっちゃい声でだよ。でも僕以外は誰も反応しなかったから結構大きく聞こえた気がする。…恥ずかしい。


「ほら、ほかの人はまだ来てないけどさー。こっちで一緒に楽しもー-!!」


僕が驚いたり悶えたりしている間にしれっと料理を両手に持っていた校長先生がそう言った。そんなに時間たってないはずなのに、もうお皿に料理がいっぱいなのはちょっと笑える。


「じゃあ、お言葉に甘えて…失礼しまーす」

「うむ☆」

「『うむ☆』って貴方、何も準備してないでしょうに。貴方(バカ)なんかより米濱(まいはま)の方がよっぽどそれを言う資格がありますよ」

「ちょっと今私に振るのやめて頂けますか辰河(たつかわ)さん」


やっぱり校長先生に厳しい辰河さんであった。地味に辰河さん校長先生の真似めっちゃうまいんだよね。そして急に話を振られた米濱さん、ドンマイ。


「まあ今日も安定なたっつんは置いといてー、」

「そこは置いてくなトウ」

「あっはは。細かいことは気にすんなよ☆――風間くん、こっちに沢山料理準備させたからさ。好きなのある?いっぱい取っちゃいな!」

「じゃあ…、僕もお料理取ってきます」

「うん、行っといで☆」


校長先生のお言葉に甘えて(?)食堂の中に足を踏み入れてみるとまあ凄い。一定の間隔をあけて丸テーブルが置かれていて、どのテーブルの上にも料理が盛り付けられたお皿が置かれている。そしてそこで動き回っているスタッフっぽい人たちの数と言ったら!普段「ちょっと広すぎない?」って思ってたけど、このためだったのか。それに…よく見るとテーブルの上の料理少しずつ違うよね?


「よく気づいたじゃん、仁」

「え…、慧馬(けいま)?」


急に聞こえていた声に振り返ると、そこには調所慧馬の姿が。慧馬は僕がここに来た日に初めて会って、それからも唯一知ってるここの同級生だ。


「おはよう慧馬。慧馬もアレ、やった?」

「アレって校長の?…あぁ、いきなり『入学おめでとうー-!!』からの『君の入学を歓迎する』の変化は驚いた」

「やっぱり?僕も」


やっぱりあのギャップには流石の慧馬も驚いたらしい。


「校長からなんか仁と同じようなバカさを感じたけど」


おーっとお??


「僕と校長先生が?んな訳ないじゃん。それより僕は辰河さんと慧馬がどっか似てると思ったけど?」

「それはない」


……、いやーそれにしても料理おいしいなあ~♪♪


「仁話題変えるのあからさますぎ。バカなの?……まあご飯は美味しいけどさ」


そんなことを慧馬と二人でいつものように喋っていると、


「やあやあ二人とも楽しんでるかーい?」

「「校長先生」」


校長先生がやって来た。後ろには頭が痛そうな辰河さんも一緒だ。…米濱さんはって?米濱さんなら慧馬といつも一緒にいる梁川さんとホールの隅にいるよ。あ、目が合った。


「いやー、それにしても今年はまだ二人って集まりが悪いね!」


あー、やっぱ僕たち以外にまだ同級生はいない感じか。そうだよね。生活してて一瞬でも見ないってことはいないよね。でもさ、


「お言葉ですが校長、入学式なのに俺と仁しかいないってことは、俺ら二人だけってことではないんですか」


それだよ慧馬。普通入学式って新入生が全員揃う場だよね??これが普通の入学式とかけ離れてるにしてもさ、ここは島ですぐに来れる場所じゃないから前の日にはいないと間に合わないじゃん。じゃあどうして他の人はいないのさ。


「うーん、今日中には来るんじゃないかな☆」


今日中って…、入学式は今日なのでは?


「えっとねー、一般生は明日入学式なんだよね。君たちは特別☆」

「「えぇ??!」」


思わず出た声は慧馬と見事に揃った。いや、僕たちだけが今日で特別って??わっと???

そんな場の雰囲気を察したであろう辰河さんが校長先生の後ろからため息をつきながら出てきた。お願いします、辰河さん!


「――全く、貴方は説明が下手すぎです。まあ、貴方に説明をさせるのが間違いでしたか」

「ちょっとたっつん!」

「本当のことでしょうが。……はぁ。恐らくあのお馬鹿の説明では何一つ伝わっていないばかりかさらに分からなくなってしまったと思うので、私の方から説明させて頂きますね」

「「お願いします!!」」

「では、私の方から説明を。と言っても全部あのバカが悪いんですけど――」


そう言って辰河さんが説明してくれたことによると、どうやら僕らの入学式も本当は明日だったらしく。でも、それだと終始しっかりモードでいなきゃいけない校長先生が駄々をこねたらしく。辰河さんが散々諫めたものの、気づいたら校長先生主導でこの入学式もといパーティーの計画が取り返しのつかないところまで進んでいたらしい。


校長(ヤツ)は私に気づかれると止められると分かっていて準備していたために気づかなかったんですよ。米濱や梁川もいつの間にか買収されていましたし。まあ彼らに関してはあのバカに言われたら逆らえないのは分かってるのでしょうがないんですけど。……とにかく、それでこの馬鹿けたパーティーが開催されてしまったわけです」


なるほどね。確かに校長先生だったらあり得る、と思っちゃうなあ。今日っていうか、つい1時間くらい前に初めて会ったばっかなのに。あんなに語尾に☆が似合う人ってそうそういないしね…。


「ということで今日は俺プレゼンツ☆のパーティーだから!夜までやるからね!ゆっくりしてってよ」


え、まだ朝の8時なんだけど。校長先生何時間やるつもりなのかな…?ってか、もうこれってパーティー通り越して一つのイベントじゃん!!



ありがとうございました!

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次回は10月19日の20時更新を予定しています!

がんばる


では。


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