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愛しているから憎かった  作者: 櫻井 幸
9/12

初めての夜

今日は滝さんと3回目のご飯の日。

滝さん。私今日ちゃんと言いますね。


「滝さん、ここの居酒屋さん美味しいですね。窓からは近鉄の電車が走っているのが見えるし、素敵!」


「でしょ、ここの居酒屋はリーズブルなのに美味しいんだ」

と笑顔で言う滝さんはいつもより輝いて見えた。


今日は滝さんの仕事終わりに会っていた。


「私、生麩好きなんですよ」といい私はパクパクと食べる。

そんな私を滝さんは可愛いねと言い見ている。


見られているからかいつもよりお酒をぐびぐびと飲む。

恥ずかしい。


「お酒弱いんじゃないの?」

「そんなに弱くはないと思うけど」と答える私の顔は赤かったのかもしれない。


お店を出て駅まで送るよと言い歩き出す。


「滝さん、私後1週間で中国に行くんです。今日が最後のご飯でした。」と告げる。

滝さんは目を丸くし「そっか」と告げる。

少し寂しそうに笑っていたその顔をみて私は思わずキスをしてしまった。


「今日帰したくないな」とボソッと私の耳元で言う。

自然と手を引かれ歩いて5分ほどの滝さんの家に連れてこられた。


「まって、ママに連絡しなきゃ私今日愛知からきてるから。」と私は伝える。

「え、いつも愛知から来てるの?」とびっくりした様子の滝さんは答える。

「いつもじゃないですよ、最近は大学の講義があったから。今日愛知に帰るつもりだったんです。」

「そっか、明日新幹線代を渡すよ。ありがとう」といい滝さんは私に口づけをする。


滝さん、私どんどんあなたに惹かれてますよ。

好きになってもいいですか?


「シャワー浴びてきなよ」

と言われ私は静かに首を縦に振る。


シャワーを浴びて、用意してくれたタオルを体に巻く。

こーゆー時って、髪の毛乾かすのかなと思いながら滝さんにドライヤーどこですか。と尋ねる。


「こっちにきて」と言われ滝さんの体に吸い込まれる。


「雪ちゃんとこうしたいと思ってた」

と一言言い、滝さんは私に甘い口づけをする。


彼に身をまかせるように私は声が枯れるまで

2人の時間に酔いしれた。




ふと目がさめるとあたりは薄明るかった。

目の前には整った滝さんの顔があり、恥ずかしくなる。


付き合ってもいない男性としてしまった。

と少し後悔するが、昨日はお酒も入っており、とても気持ちよかった。

と思いながら私はまた眠りに入るのであった。


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