八坂神社
1週間が経ち私は滝さんと毎日連絡を取っていた。
明日の夜は滝さんとご飯に行く約束をしていた。
滝さんは仕事が忙しくも私に小まめに連絡をしてくれていた。
私は鏡の前で何の服を著ていこうか悩んでいた。
ピンクのワンピースはちょっと気合が入りすぎだし、かといってジーパンもなぁ、、とクローゼットから出した服が床に散らばる。
一度しか会ったことのない人に私は本気でいつのまにか服を選んでいた。
なぜだろう。なぜか自分でもわからないが滝さんに惹かれている。
と思いながら明日の著る服を決め私は眠りについた。
朝はちょっと早めに起きて支度をする。
朝は苦手だ。でも、心なしか客は寝起きがいい。
支度をし、バスに乗り目的地まで揺られる。
私は京都に住んでいて京都の景色を見るのが好きだ。
「滝さん、お久しぶりです。お待たせしました」
といい私は河原町の高島屋の前で滝さんに声をかける。
「久しぶり、雪ちゃん」と滝さんは私に微笑む。
自然と私も笑みで返す。
「雪ちゃん、お腹空いてる?何食べたい?」
「私は好き嫌いないのでなんでもいいですよ」とちょっぴり嫌われたくないので言う。
「じゃあ和食はどう?」
「いいですね」
「この辺で美味しい和食屋さん知ってるからいこうか」と滝さんは人ごみを抜けて歩いて行く。
滝さんは身長が高いから人より頭一つ抜けている。
鍛えられてるであろう身体が服の上からでもわかる。
河原町から少し歩いて先斗町を抜けた先のこじんまりとした和食屋さんに入る。
「んー!美味しい!」
「でしょ?ここ美味しいんだよ。」と滝さんは嬉しそうに言う。
「雪ちゃんは京都の学生さんだよね」
「そうですよ、同○社大学です。」
「おー、頭いいね」
「やめてください、お医者さんの滝さんに言われると素直に喜べませんよ」と冗談ぽく言う。
ご飯の後は、八阪神社にいき散策をした。
八坂神社はいつでも出店がでており、ちょっとしたお祭り気分を味わえる。
それにいつも観光客で賑わっている。
「今日はありがとうございました。とても楽しかったです」と滝さんにはお礼を告げる。
「楽しかったならよかったよ。こんなおじさんに付き合ってくれてありがとう。」
「では、また」と言い私はその場を離れる
「まって、送って行くよ?車停めてあるんだ」と滝さんは言う
「バスで帰るので大丈夫ですよ」と私は言い別れた。
本当は私は留学から帰ってきたばかりで京都に家がないので実家に帰る。
今日もこの日のために京都に来たのだ。
帰りの新幹線の中で滝さんとの会話を思い出す。
きっと私は彼に惹かれている。
おもむろに立って新幹線の中の喫煙室へ行く。
きっと滝さんは私がタバコを吸う女だなんて思ってないだろうなとぼんやり考える。
昔から私は人よりちょっとだけ外見がよく他人から良く思われがちだった。
育ちが良さそう、性格が良さそう、スレてなさそう、頭が良さそう、だとか私からしたらすごく嫌いな他人からの評価だった
タバコを吸っているのも自分のイメージを打破したいからなのかもしれない。
私は割と愛煙家だと思う。
好きな銘柄はスーパーライトのピース。
友達からはおっさん臭いにおいがするとよく言われる。
けどこれが一番美味しいと思う。
タバコを吸っていても私は私だ。
でもきっと滝さんもタバコを吸う私のことは嫌いそうだ。
お医者さんってタバコとかポテチとかコーラとか不健康そうなものを嫌うイメージがある。
次はいつ会うんだろうか
と思いながらタバコを蒸す。
私は結局名古屋まで結局喫煙室で過ごした。
最後やっぱり京都駅まで送って貰えばよかったかなと少し後悔をした。




