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愛しているから憎かった  作者: 櫻井 幸
2/12

出会いは街コン

今日も私は憂鬱なこの世界に向かって白い息を吐く。今まで何1つ完璧にうまくいったことなんてなかった。

私以外の人たちは皆キラキラしている気がして、他の人は成功しているように私の眼には映る。



「芽衣ちゃん、やっぱり私には向いてないみたい。ていうか女子大生の私たちがこんなところ来て良かったのかな、きっと相手にされないよ…」

と私は弱気なセリフを親友に告げる。


私たちは今、京都の街コンに参加しようとしているのである。会場を目の前にして怖気付いてしまった。

なぜこんなところに女子大生の私達がいるのかというと、私は先日彼氏に距離を置きたいと告げたばかりだ。

彼氏がほかの女の子と手を繋いで歩いているところを見てしまったからである。


なので今日は親友の芽衣ちゃんを誘い街コンに来たわけである。

しかし今日参加する街コンは結婚前提のお付き合いを目的としたもので少々女子大生の私達では大人に相手にされないかもしれない。

意を決して中に入ると、ホテルの大きい部屋を貸し切り、なかではすでにスーツを着た男性とドレスまではいかないが着飾った女性たちがお互いを探るように話していた。


「お客様方のお名前をお願いします」とスタッフさんに言われる。


「溝口雪です」

「河口芽衣です」


「溝口さんと河口さんですね、えーと、こちらになります。このネームプレートを胸につけて頂いて、こちらの仮面をお顔につけてください。あとは事前にご記入頂いた用紙をお持ちください。では楽しんでくださいね。」


上辺だけの言葉だなと思いながら私は会釈をした。


今日のコンセプトはイタリアのヴェネツィアに売っているような仮面をつけての参加だ。

なので素顔がバレることなく楽しめるのである。連絡先を交換する際だけ仮面を取ることを許されているのだ。


「芽衣ちゃん、仮面つけよっか。」

「そうね、この仮面のおかげで少しは積極的になれるといいね」

「うん、誰か1人でいいから優しい人と連絡先交換できたらいいな」

と話していると早速二人組の背の高い男性に話しかけられた。


「お姉さんたちステキな服着てるね、とっても似合ってるよ」

と決まり文句を1人が言ってきた。

「いえいえ、そんな、ありがとうございます」と芽衣ちゃんが返す。

「お姉さんたちのアンケート見せてよ」ともう1人が言う。

私達はお互いのアンケートを交換した。

「お姉さんたち大学生なの?」と2人は驚いている。

「そうですよ、大学生が今日のに参加してはいけませんか?」と笑いながら私は答える。


「若いのにもう結婚とか考えてるんだ、僕たちが大人の恋愛ってのを教えてあげるよ」

と気持ち悪いセリフを言ってきた


「雪、ほかのところ行こっか」と凛ちゃんがアンケートを奪い返し場を離れる。


「やっぱり大学生だとダメなのかな」と弱気になる私。

「どうだろう、ちょっと別れてみる?1人の男性も多いし雪から行ってみたら?」と芽衣ちゃんは言うが私が1人で声をかけれるわけがない


凛ちゃんはどうこう言っている間にどこかへ言ってしまった。

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