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花のスイートハニー 4

さて、そんな感じで現在


坂田少年は、なら恋人の証明してみせろと、わざわざ携帯で花梨のクラスメート(女ばっかし)を呼び出した訳で……


「ああ、マイスイートハニー。君は花だ蝶だ、梨だ。さぁ手を出して、僕と踊ろう(棒読み)」


「嬉しいわダーリン。何て素敵なあたしの恋人(棒読み)」


そして俺達は踊り出す。もう訳が分からない


「ち、ちょっと。何で踊らなくちゃならないのよ」


花梨に合わす為、腰を低くした俺の耳元で、花梨は囁く様に言った


「……何でだろうな」


理由は俺にも分からない


「あ、あんなに密着して……ま、まさか本当に?」


効果は合ったらしい


「うわぁ、凄いなぁ花梨は。……もうキスとかしてるのかなぁ」


のんびりとした優しい顔の子が、その顔に似合わない余計な事を言いました


「あ! そ、そうだ、キスだよ! 本当に恋人ならキス出来るよね!?」


Mission Final


【恋人の証明をせよ!】



「キ、キス~!?」


キスと言う言葉に、花梨は驚き戸惑ったってか、最近のガキんちょはマセてるな


「…………キ、キスは出来ないわ」


悔しそうにそう言い、下を向く花梨


「ほら、やっぱり!」


対して、それみた事かと鬼の首を取ったかの様に喜ぶ坂田少年


ガキんちょとは言え、流石にちょっとムカつく。 夏紀姉ちゃんの所へ連れて行って、教育でも……生きろよ、少年


「キスは出来ないけど!」


坂田少年に訪れるであろう悲劇と苦難を哀れんでいると、何故か花梨はキッと俺を睨み、正面に回る。目が怖いぞ


「ど、どうしたんだい、ハニー?」


「……弟達意外では初めてだから」


ボソッとそう言い、俺の右手を両手で掴む。そして――


「ん? なぁっ!?」


自分の胸に当てた!!


「そ、そんな!」


「あ、あたし達はこうゆう仲よ!」


キャー、っと歓声を上げる花梨のクラスメート達


びっくり仰天の俺


そんな俺は、花梨の柔らかい……柔らかい?


「も、もう良いでしょ! 手を胸から離しなさいよね!!」


「あ、ああ」


花梨は顔を真っ赤にして照れている。もしかして花梨は……


「そ、そんな……そんなぁ!? ぼ、僕の花梨ちゃんが、こんな死んだ魚のような目の男と〇で×で♂♀な仲だったなんて……」


「言いたい事がありすぎて、何から言えば良いか分からないぞコラァ!!」


何が♂♀な仲だ!


「♂♀? 何よそれ?」


「……花梨は知らなくて良い」


「な、なによ!」


「花梨ちゃんの、花梨ちゃんの……花梨ちゃんのおいらんスケベっ娘!!」


坂田少年は泣き叫びながら俺達の逆方向へと走り去って行った


「待ってよ坂田く~ん。あ、また明日ね花梨。あと彼氏さん、花梨を宜しくね!」

「またね花梨、それと彼氏さん! 花梨を大切にしてよ?」


「花梨、今度ダブルデートしょっ。それじゃさようなら、お兄ちゃん」


「やっぱり、キスは人前じゃ出来ないよねぇ。ごめんね花梨」


「じゃ、オレも行くよ。楽しかったぜ花梨、お兄ちゃん。二人きりだからってエロい事したら駄目だぞ!」


洒落にならない事を次々と言いながら坂田少年を追い掛ける花梨のクラスメート達(五人)


……君は泣かなくて良いぞ、坂田少年。泣きたいのは俺だ


「み、みんな好き勝手言って! 坂田も坂田よ。昔は素直な子だったのに」


「昔から知ってるのか?」


「幼なじみよ。同じ病院で同じ日に産まれたの。因みにあたしが先。

 昔はよく遊んだんだけど、最近は余り遊ばなくなってたわね」


「そっか」


ストーカー云々じゃなくただ単純に、仲の良い友達が自分から離れてしまって、寂しかっただけなのかもな


「ところで、何でさっきから視線を逸らしてるんだ?」


一度も目を合わせない


「うっ…………。よ、良かったわね、願いが叶って! でも勘違いしないでよね、今回は特別よ、特別!!」


腕を前で組み、赤い顔を更に真っ赤にしながら、花梨はそう俺に言った


「…………」


それを微妙な気まずさで聞く俺


「…………な、何よ。何か言いなさいよ」


「あ~。花梨は大人びているけどさ……」


「…………あ、あたしが何?」


「雪葉より胸小さ」


その続きは腹に飛んできた強打の為、言えませんでした。終わり




今日のハニー



続いて欲しい?

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