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綾のお買い物 4

さて牛丼屋。ニヤニヤしながら足を絡ませてくる綾さんをかわし、メニューを見る


「……ほぅ」


暫く来ないうちにメニューが増えてやがる。どれどれ


【肉は好きだけどダイエットもしたい、そんなあなたに新メニュー。お米の代わりに肉を敷き詰め、その上に肉を倍乗せた肉丼! 糖質カットで嬉しいね】


「うーん」


方向性がおかしい


「牛丼で良いか。綾さんはもう決めました?」


俺の事を待ってたっぽい


「はい。牛丼を食べてみたいと思います」


「並みで大丈夫ですか?」


「並み? むむむ」


メニューと睨めっこを始めてしまった


「ああ、分かりました! 大きさですね」


「あたり。ここのはちょっと肉多めです」


「佐藤君のは特盛?」


「いえ並みです」


「そうですか。今度見せて下さいね?」


「ええ……え?」


会話が少しおかしい気もするが、とりあえず注文しておこう


「すみません、並2つお願いします」


「はーい」


店員の兄ちゃんに注文し、後は待つだけ


「へいお待ち!」


「早いな!?」


30秒ぐらいしか掛かってないぞ!


「ありがとうございます」


綾さんは店員から牛丼を受け取り、すごく早いんですねと俺に笑顔を向ける


「こ、これが牛丼屋ですよ。でかい早いうまいってなもんで」


「下ネタですか?」


「違いますよ!」


「残念。ではいただきます」


「まったく……。いただきます」


箸を持ち、最初の一口は豪快に!


食ってみたが、まぁいつもの味だな。可もなく不可もなく安心の品質


綾さんの感想はどうだろう。チラッと見てみる


「……おぉ」


背筋を伸ばし、箸の先端だけを使って食事をしている


動作少なく音もなく、ただただ上品に美しく


「佐藤君?」


俺の視線が気になったのか、綾さんは食べるのを止めて箸を置いた


「あ、すみません。とても綺麗に食べるので、つい見惚れてしまいました」


そう正直に言うと、綾さんは驚いた顔をし


「……もう。怒らないのは佐藤君だからですよ?」


と、眉をひそめながら少し拗ねたように呟いた


「それにしても本当、剣道やってる人って姿勢が良いですね」


秋姉や真田先輩、ついでに宗院さん。そういや宮田さんも良かったな


「正しい姿勢は心身を強くします。と言うのは建前で、私の場合は単純に家が厳しいんです」


「警察官でしたっけ、やっぱり厳しいですか」


「父ではなく母、もっと言うなら母方の方々が……従兄弟とか」


分かりますよねって目で見られると、あの人しか浮かばない


「……なるほど」


色々うるさそうだ


「食事中に長話すみませんでした。もう見ないので食べましょう」


「見られて困った訳じゃないですよ? なんでしたらテーブルの下を覗いてみても構いません」


「いやいやいや、社会的に困った事になりますよ俺が」


「場合によっては私も困った事になりますね。公然わいせつ罪とかで」


「履いてますよね!?」


「さぁどうでしょう」


なんで思わせぶりなんだ!


「嘘です。そんな失礼な事はしません」


優しく微笑む綾さん。ほんっと敵わないわ


「からかうの好きですねー」


このぐらいの嫌味しか言えん


「からかうのが好きなのではなく、からかえる人が好きなんですよ」


余計たち悪いんじゃ……


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