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俺の遊び 2

「…………」


さっきの人は、多分燕の母ちゃんだ。どうして本人が出れないんだろうか


……燕。お前、大丈夫なのか? 変な事になってないよな?


「……どうしたのかしらこれ? なんか、ぼーっと立ちすくんでるけど」


「大人の哀愁。リサにはまだ早い」


「ふぅん……行こっか」


「行ってけ」


「うん! って、あなたも行くのよ!!」


「私は大人だから」


「はぁ!? あなたが大人なら私は、おばあちゃんレベルよ!」


「おばあちゃん」


「そうよ!」


「おばあちゃん」


「そ、そうよ」


「おばあちゃん」


「そ、そう」


「おばあ」


「えーい、しつこい!」


「言えって言ったのに」


「言ってない!」


「うそつき」


「ついてない!」


「きつつき」


「ついてない!」


「ダウト」


「あ、しまった! ってこらー!!」


ギャーギャーワーワー


「…………ははっ」


「なによ!」


「笑われた(リサが)」


「二人の会話はもう漫才レベルだな!」


途中から聞いていたが、かなりの高レベルだ


「違うし」


「そうよ! 馬鹿にしないで!!」


「コントだし」


「そうよ! 精密に計算されて作られたお笑いの舞台ってアホー!!」


おお、ナイスツッコミ


「あははは! やっぱお前ら面白いよ」


笑ったら、なんかすっきりしてきた。やはり笑いは心の栄養剤だな


「サンキュー二人とも」


「……なんだかとっても釈然としないわ」


「お礼はアイス希望」


「分かった、分かった。んじゃコンビニ行くべ」


燕の事は気になるが、心配してどうにかなるものでも無い。夜になったらもう一度電話をかけてみよう


「……ところで、新しい遊びは教えてもらえるのかしら」


コンビニ目指して歩き出すと、思い出した様にリサが尋ねて来た。忘れてなかったのか……まいったな


「そう……だな。花梨達も呼んで、鬼ごっこでもするか?」


花梨の名前を出しとけば乗って来るだろう


「か、花梨!? な、ななな、なんで花梨なんかと、あ、遊ばないといけないのよ!!」


「落ち着くべし」


「あう」


笑ってんのか怒ってんのか分からないリサの脳天に、千里のチョップによるツッコミ。リサは30のダメージ


「い、痛いわね!」


「みねうち」


「あ、そ、そっか。なら大丈夫……な訳あるか〜」


ワーワーギャーギャー


「……元気だねぇ」


暑くは無いのだろうか


「で、どうだ? 千里」


「おおむね賛成。師匠は来るの?」


「多分暇だし、来ると思うぞ」


あの後、廊下の掃除をやり始めてたし


「風子とか他のメンバーも集めれば、ただの鬼ごっこも結構盛り上がるんじゃないか?」


「妹大会、復活?」


「いや、しないから」


出来れば忘れたい


「……どうだ、リサ?」


「わ、私に聞かないでくれる? あなたが決めれば良いじゃない」


リサは顔を逸らし、ふて腐れた態度を見せたが、時折期待するかのような眼差しで、ちらちらと俺を見ている


「よし、じゃ呼ぶべ。雪葉に電話するからこれでアイスでも買ってこい」


コンビニは、もう目の前。俺は120円を二人に手渡す


「ハーゲ〇ダッツ希望」


「…………ほらよ」


追加で三百円。しっかりしてるよな



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