第143話:雪のコロコロ
登場人物達のコメントで誰が喋ってるか当ててみよう。答え合わせ
解答者は佐藤 恭介君
「はぁ、どうも」
一問目
え? う~ん。お兄ちゃんは今でも優しいし、私の事を、とっても大切にしてくれるから特にはありません
「雪葉だな。逆に、こっちから願いを叶えてやりたくなるぜ」
ニ問目
わたしの兄ちゃんになってもらう!
「いつでも遊びに来てくれよ、美月」
三問目
あ? ……奴隷ね
「もうこの人に質問するの止めない? 多分同じ答えしか返って来ないぞ……夏紀姉ちゃんだろ」
四問目
佐藤君がですか。でしたらやはり〇で×して♂で♀したら*に@しまして◆◇のΩを∀であいた!
?
「綾さんに質問するのも止めようよ! 発禁になっちゃうぞ」
五問目
兄貴? とりあえず飯だな。釣りでも良いけどさ!
「お前……いや、それで良いならいつでも叶えてやるよ、春菜」
六問目
「一に取材、二に取材! 三、四も五も六も、とにもかくも取材です!」
「浅川ね。最近、付き纏われてんだよな~」
七問目
き、恭介がか? そ、そんな……しかし……ならば婿養子になってもらおうか! い、いや、もういっそ子供もがが!? に、にゃにふる、ゆはな!
「……たまに、燕はおかしくなるんだよ」
八問目
恭介君にですか? そうですね、私の親友の恋人になってもらいます
「相変わらずだな、ゆかな。これからも燕を宜しく頼むぜ」
九問目
ん……、どうしよう。新作の料理を食べてもらおうかな
「秋姉が望むのなら、いくらでも……」
十問目
無いわ。花梨になら色々……なんでもない!
「リサは本当、花梨が好きだよな。似た者同士、仲良くしろよ」
十一問目
あ、アイツに? そ、そうね……ゆ、遊園地へ一緒に行ってあげても良いわよ! 特別に! 特別にっ!!
「まぁ、このくらいなら叶えても良いが……なんかこっちが叶えてもらってる風だな。花梨ね」
十二問目
……直兄さんの前から消えて下さい。永久に
「宮里さん……」
以上、お疲れ様でした
「なんか凹んだよ……」
ちなみに採点のコメントは、母、千里、直也、宮田、風子の順番です
「へ~」
俺、佐藤 恭介の朝は苦いコーヒーで始まる
「今日も天気……か。俺の心とは裏腹に、な」
ソファーに座り、窓から空を見上げてそんな独り言を言ってみる。今日は何となくハードボイルドな気分なのだ
「お兄ちゃん」
ドアが開き、リビングへTシャツ姿の雪葉が入って来た
「お、雪葉。おはよう」
「うん。おはよう、お兄ちゃん。あ……、ねえお兄ちゃん」
雪葉は俺の側に寄り、何かに気付いた様な顔をする
「なんだい、雪葉」
また可愛い事を言ってくる気だな? ふ、とんだラブリーシスターだぜ。俺はコーヒーを一口飲んで言葉を待つ
「コロしてい?」
「ぶふー!?」
「きゃ!? お、お兄ちゃん?」
「げ、げふ、ごふ。はぁはぁ……ごふ」
「大丈夫?」
咳込む俺の背中を雪葉はトントン叩きながら、さすってくれた
「あ、ありがとな、もう大丈夫だ……しかし」
どうしよう。身に覚えは無いが、きっと俺が悪いのだろう。謝りたいが、何を謝れば良いのかが分からない
「…………ゆ、雪葉は今何が欲しい?」
ふ、所詮俺も夏紀姉ちゃんと同じ。物で妹を釣る外道よ……
「え? 特に無いよ、お兄ちゃん。それよりコロさせて〜」
えらい甘え口調だ、とても怒ってると思えない。んで良く見てみると、雪葉の手にはローラーが握られていた
「あ、コロコロか」
びっくりした
「お兄ちゃん?」
「ああ、良いぜ。存分にコロしてくれぃ」
「うん! 背中に髪が付いていて、気になってたの」
背を向けると、雪葉は俺の背中をコロコロする
「ほほう。これは、これは」
気持ちが良い。猫の気持ちが分かる気がする
「はい、おしまい。いっぱい付いてたよ」
破ったペーパーを見せてもらうと、確かに十本近い髪の毛があった
「……抜け毛?」
この歳で? ……ま、まさかね
「お兄ちゃん?」
「う、うん……よし! 次は雪葉の番だ!」
将来への不安な気持ちをごまかす様に言い、ソファーから立ち上がる。そして、慌てる雪葉をソファーへと寝かせた
「じゃあ行くぜ〜」
「お、お兄ちゃん。なんだか怖い……」
「ほれ、コロコロ〜」
背中にコロコロ〜
「んん、……気持ち良いかも」
「だろ? ほれほれ〜」
コロコロ、コロコロ〜
「んあん!? も〜急に強くしたら、だめっ!」
「げへへ。ここか、ここがええのんか。げへへへへどら!?」
突然、側頭部に何ががヒット!?
「こ、これはトイレットペーパー?」
一体、何処から飛んで来て……げ!
ドアの前では姉ちゃんが鬼の形相で立っていた。そして鬼はゆっくりと近付き……
「ねぇ、殺して良い?」
今日の誤解
夏>>>俺>>>>雪
「また誤解しちゃった。ごめ〜んね♪」
「可愛くねぇよ。ぐは!?」
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