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夏の海 14

一体俺は何をやっているのだろう。てゆーか何故此処に居るの? むしろ何で生きてるの? 命って何? 宇宙て何なの?


あはは、そうだ、これはきっと夢だ幻だ、悪夢を見ているんだ。ほら試しに頬っぺたをつねってみろ、全然痛くな


「っ、いてー!」


《どうした5番の子〜緊張しちゃったかな〜》


「あ、あぁ……う」


宗院さんの出番が終り、渋々壇上へ乗った俺。しかし客の前に出た瞬間、頭は真っ白になり、ぐるぐると宇宙を巡る


もう、どうしたら良いのか分からない。誰か助けて……


「……あれ? 実はちょっと可愛ね、あいつ」


「さっきが酷すぎたからな。ただ、あの恥じらい方……正直そそる」


「ひぃ!?」


俺を馬鹿にして笑っていた観客達の一部に、ヤバイ会話をし始めた奴らが現れ出す。その中にはパレオの下を覗き込もうとしている奴も居る始末


「か、勘弁してよ……」


「良いぞ〜兄ちゃん〜」


「なんか色っぽい! こっち向いて〜」


「脱げ〜。脱いで15センチメンタリズムの松茸さんを見せてみろ〜。あいた!」


こ、この国は何処に向かっているんだ!


《凄い人気だね〜。それじゃ5番。まずは自己紹介宜しく》


「あ……はい」


開き直れ恭介、こういうのは恥ずかしがっているから見苦しいし、おかしいんだ。さぁ歩き出せ、その一歩が新な道を切り開き、夢を繋ぐ。いけ、いくんだ恭介! お前は男だ、勇者だ、女の子だ! 今こそお前の女気を見せてやるんだ!


《どうしたんだい可愛い子ちゃん、恥ずかしがらず自己紹介をお願い〜》


「っ!」


行くぜ!!


《あ、あたし、佐藤 恭子16歳! みんなからは、恭ちゃんって呼ばれています。えっと彼氏は……募集中! みんな恭子のお友達になって下さい!!》


「いいぞー」


「可愛いぜ、兄ちゃん!」


「15センチメンタリストな松茸さんを見せろ〜あいたぁ!?」


やんややんやと大歓声(一部聞き覚えあり)


「……ふ、ふふふ」


死んだ。弱かった俺は今死んだ。ほら見てみろ、この盛り上がりを。家族を、夏紀姉ちゃん達の温かい眼差しを……


「…………もう駄目ね、アイツ」


冷たっ!


《それじゃ恭子ちゃん、最後に君のパフォーマンスを見せておくれ》


《く……こ、こうなったら、やけくそだ!! 5番佐藤 恭子、歌を歌いま〜す! ラ〜ブラブラブ海の家、大好き大好きマッスル〜》


「お、お兄ちゃん……」


「ストレス溜まってんのかな、兄貴」


「……恭子ちゃん。やっぱり有り」


「え!?」


「ええ!? だ、駄目、秋お姉ちゃん! お兄ちゃんはお兄ちゃんじゃなきゃ駄目!」


「……ん、そうだね。恭介は恭介のままが一番素敵。頑張って、恭介」


《み〜ん〜な、大好き〜よ〜。あっは〜ん♪》




今日の優勝



ありがとうございました


これ、今までで一番書くのに苦労しました。夏の海。書き終えた今、ただただ虚しい……




そのうち削除なオマケ。


僕らの死人、恭介さんが考える登場人物の人気ランキング



1位 佐藤 秋


「これはもう世界の常識でしょう? 日本で投票したら多分一億票ぐらい入るんじゃない? 少ない?」


2位 佐藤 雪葉


「悩んだけど、やっぱ雪葉だな。素直で可愛い自慢の妹だ」


3位 佐藤 夏紀


「俺的には12位ぐらいにしたいけど、男には人気あるから。姉ちゃんが通う大学の男の八割以上が、奴隷化しているって姉ちゃんの友達から聞いたし……」


4位 風見 風子


「風子は俺から見ても格好良いからな。もし男に生まれていたら、坂田少年以上に人気あっただろうよ」


5位 坂上 美月


「素直で元気な一番子供らしい子だな。子犬系で可愛いと思うぞ」


6位 佐藤 春菜


「身内の目から見ても整った顔してるし、スタイルも良いと思う。ただ、もう少し常識が無いと困るけど」


7位 霧島 花梨


「生意気なガキんちょだが、大人になればかなりの美人になると思うぞ。リーダーシップもあるみたいだし、頼りになるかもな」


8位 俺


「このくらいの人気は……」


9位 菊水 燕


「優しく、おしとやかで可愛いと思うけど、超変な奴だからな。今だにバスの乗り方知らないらしいし」


10位 徳永 綾音


「綾さんは喋らなければ……ねぇ」



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