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雪の妹大会 12

「えっと、ドリンクバーで良いか? 腹減ってるなら食い物も取るぞ」


公園を東に出て直ぐにあるファミレス。店内は妹大会に来ていそうな客ばかりで埋まっていたが、幸いにも禁煙席には仕切りがしっかりした個室に近い場所が空いていて、俺達はそこへと入った


「僕はドリンクバーだけで構わないよ。ありがとうお兄さん」


「アタシもそれで良い。確か一杯の原価率が五円くらいだったから、四十杯飲めば……」


「同じく。後、ピザ」


「じゃあ私は、このパフェ。食べてあげる」


「わたし、肉! この三種地獄肉セット!!」


「了解。雪葉はどうする?」


「カバさんうどん!」


「ええ!?」


メニューを見ると、確かにカバさんうどんの写真が載っていた


「あの動物園と何か関係あるのだろうか……」


それともカバブーム?


「ま、まぁ良い。俺はツナトーストを……花梨達は腹大丈夫なのか? 遠慮するなよ?」


「…………み、ミックスサンド……」


「僕は大丈夫だよ。少し胃腸が弱いんだ」


「そうか。じゃ注文するぞ」


店員を呼び、ドリンクバーを六個と各自の食い物を頼む


「は、はい、ご注文承りました。そ、それであのぉ……」


なんだか、もじもじしている女性店員。俺に惚れたか? ……そりゃないな


「妹大会に出ている方々ですよね! さっきシフト入る前、生放送で見てました!!」


「生放送?」


「はい! 地方テレビでやってます!」


確かにテレビ出演はオッケーしたが、まさか生放送だったとは


「それで……千里ちゃん様のご活躍、見させて頂きました!!」


「ファンゲット」


「サインお願いしても良いですか?」


「マネージャーを通して」


そう言って千里はリサを指差す


「宜しくお願いします、マネージャーさん!」


「くっ……今に見てなさい千里。明日には私がトップスターになるんだから!」


「この国では金髪の需要はない」


二人の間にバチバチと青白い火花が散る。なんか良く分からんが、とにかく熱いぜ


「あ、あのサイン……」


「私が書いてあげる。感謝して平伏しなさい」


「……馬鹿でしょ? あの子」


俺に向け、花梨はため息混じりに呟く


「慣れてるよ」


夏紀姉ちゃんで


さて、それから二十分。なんだかんだと盛り上がりつつ、一通り食い終わった所でそろそろ時間だ


「よし、戻るか」


「うん。頑張ってね、お兄ちゃん達!」


「ふ」


可愛い奴め


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