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第123話:雪の妹大会

がやがや、がやがや


「レッディース・アンド・ジェントルメーン! 遂に来たぜこの日がぁあ! 全日本妹大会の日がぁあああ!!」


7月11日の日曜日。家から下りで四つ先の駅にある総合体育館で、大会の開幕式が始まった


「今日はすげぇ集まってくれたな! このシスコンどもが!!」


ウォオオオ!


妹、最高ー!!


「…………」


既に三百人ぐらいの人が入っているが、まだまだ余裕がある広い体育館。しかし何故か非常に暑苦しい


「妹っ妹っ妹っいっもっうっとぉおお!!」


「ああ神よ、私は今日までこの大会だけを目的に生きて来ました。どうかこの大会が終わるまで、私に生きる力を与えて下さい〜」


「…………」


暑苦しい理由が分かった気がする……


さて、今日はニ年に一度しか無い全日本妹大会の日


俺も一昨日駅前で見たポスターで知ったので、詳しい事は分からないが、一部で有名らしく、地元のテレビ局まで入っている


この大会、妹達はそれぞれ五つの部門のどれかに別れ、その中で優勝を競い合い、最終的に優勝者達の中からゴッドシスターてなもの誕生させると言った、訳分からない趣旨の大会である


このヘンテコな大会に出場出来る条件は三つ


1、妹が小学生であるとこ


2、保護者の付き添いがあること


3、保護者と妹が仲の良いこと


そして、これが肝心なのだが……


ゴッドシスターには賞金一千万! 凄いぜ、ヒャッホー!!


……コホン。とにかく、そんなこんなで俺は今日の為、最強の布陣を作って此処へとやって来たって訳だ


「んじゃ、説明するぞ妹ちゃんとシスコン共よ! パンフレットに書いてあった通り部門は全部で五つだ。確認するぞ、耳をかっぽじって聞きやがれ!」


全身金ぴかスーツの司会者の説明が始まった。俺は手元のパンフレットを開き、自分でもう一度確認する


【これぞ妹部門】


スタンダードな部門だ。これにはもちろん


「頼んだぞ雪葉!」


「う、うん……何するんだろ?」


【ハードボイルドな妹部門】


なんでハードボイルドやねんって感じだが、頼りになるのは


「来てくれてありがとな風子」


「ふふ。こんな部門がある事自体、この大会の胡散臭さを感じるね」


【元気な妹ちゃん部門】


元気と言えば奴しかいない!


「美月、宜しくな!」


「うん! 兄ちゃんの為に頑張るねっ」


【不思議な妹部門】


不思議っぽい奴は三日前に発見!


「千里、お前なら勝てるぞ!」


「私、不思議? それが不思議」


そして、過去ゴッド・シスターを一番誕生させたと言われる


【ツンデレ部門】


ツンデレってのが良く分からんが、とにかく気の強い奴なら


「これはダブルで行く! 頼んだぜ二人とも!!」


「ツンデレって……それはともかく、何でミサまで居るのよ?」


「貴女が大会に出るって言うから邪魔しに来たのよ!」


「…………はぁ。馬鹿じゃないの?」


「ばっ……か、花梨〜!」


「なによ」


バチバチと睨み合う両者。この部門、もらったな


「ふぅ……。それにしても凄い熱気ね、出場する子達も沢山居るし……。一千万円、狙うわよ!」


六人の中で一番やる気がある花梨。目が燃えている


確かに妹っぽい子だけで七十人は居る。だがこんなに妹が居るのは多分俺だけだろう


卑怯? 血縁関係が必要とはパンフレットに書いてないやんか! 注意されたらそう言い張ってやる。一千万は人を変えるのさ……


「これで説明は終了だ。最初はこれぞ妹部門からスッッタート!!」


「じゃ、行こう雪葉」


「う、うん。頑張る」


そして戦いは始まった!


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