母の安心 3
チチゲンキジキモドル
「…………」
「…………」
「…………」
「あらあら〜」
封筒の中には、茶色く薄汚れた紙が入っていて、その紙にはカタカナで短い文章が書かれているだけだった
第二章
【奴隷達の宴】
「…………」
な、なんだ、この不安を煽る不吉な手紙は?
「お、お父さん……」
「だ、大丈夫よ、雪。ああ見えて父さん結構丈夫だし」
「……うん」
雪葉を元気付けようと、そう夏紀姉ちゃんは言ったが、雪葉の表情は晴れない
「……俺もそう思うぞ雪葉。親父なら大丈夫さ」
「お兄ちゃん……」
とは言ったものの、流石に心配になってくる。その不安はそんな時、母ちゃんがホッとしたような息を吐いた
「良かったわ〜」
「母ちゃん?」
「あの人が無事と言うなら、絶対に無事よ〜」
強がり……って訳ではなさそうだ
「さ〜て、夜ご飯の準備しましょ〜」
鼻唄を歌いながらキッチンへと向かう母ちゃん。その足取りは軽い
母ちゃんは親父を絶対的に信頼している
だから心配そうなそぶりをした事はなかったのだが、何も連絡が無かった事は、やはり不安だったのかもしれない
「……そうね、アタシ達が心配してても仕方ないわ。父さんを信じて待ちましょう」
「……だな。雪葉、夕飯まで兄ちゃんとゲームやろうぜ」
「…………うん」
信じる、か。母ちゃん程の強さが無い俺や雪葉には、結構難しい事だと思う
だけど、ま
「信じてるぜ、親父」
今日の心配
雪≧春>俺>秋>>夏>>>母
「あ、恭介〜。その荷物は貴方にあげるわね〜。そういうの好きでしょ〜」
「…………え゛」
つつさしめ