第97話:院の動物園
「…………」
「アミバ動物園へようこそ」
「ようこそ〜」
日曜日。電車に乗って三駅の場所にある動物園へ来た俺達を、何処かで見たことがある従業員達が出迎えた。が、関わるのはよそう
「………………さ、先ずは象でも見に行こうか雪葉」
「うん!」
「ピロリロリン。放置プレイで私の好感度アップ。イベントでラブ的なホテルへ誘えるようになりました!」
「今、横に妹が居るんですけどねぇ!」
「こんにちは。今日は動物園、楽しみにしていました。宜しくお願いします!」
「うっ、真っ直ぐな瞳。流石に妹さんとは……秋さんとなら魅惑の3」
パコン!
「あいた!?」
「いい加減にしなさい! ……すみませんね、佐藤君。今日はお暑い中、よく来て下さいました。冷たいラムネをサービスしていますので、どうぞお持ち下さい」
そう言い、宗院さんは足元のクーラーボックスからラムネを取り出す
「お、ありがとうございます。お〜、めちゃくちゃ冷えてますね」
「はい、お嬢さんも」
「はい、ありがとうございます!」
雪葉はぺこりと宗院さん達に頭を下げ、嬉しそうにラムネを受け取る
「うわ、可愛い。お姉さんは秋さんですし……とんだ勝ち組野郎ですね」
「ふ、否定はしませんよ。さ、行こうか雪葉」
「うん! あ、さよならお姉さん、おじ…………お兄さん」
「またね〜」
「行ってらっしゃい」