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夏の白雪姫 2

「くかーくかー」


「…………」


黒い下着の白雪姫はベッドの上で大口を開け、大の字で寝ていらした


「…………はぁ」


姫の脱ぎ散らかした服を畳んでため息


こんなのを姫にしたら、子供達は泣くんじゃないか


「うう……ううん」


呆れながら見ていると、夏紀姉ちゃんは急にうなされ始めた


「だ、大丈夫? 姉ちゃん」


夏紀姉ちゃんの側により、声をかける


「あたしの弟をいじめるなぁ……むにゃむにゃ」


「っ!? ……姉ちゃん」


『恭ちゃんをいじめるな~』


小学校低学年の頃、いじめれっ子だった俺をいつも助けてくれたのは夏紀姉ちゃんだった。 どんな時でも助けを呼べば来てくれる俺のヒーロー


自分は部活や勉強で忙しいってのに、嫌な顔をせず俺や秋姉の面倒も見てくれたな。強くて優しくて頼りになって……、最高の姉だ


「……なんだ、案外姫役似合うかも知れないじゃないか」


強すぎる気もするけど、そんな姫が居ても良い


「……たく、腹が冷えるぞ姫様」


俺は苦笑いをし、ベッドの上でグシャグシャになっているタオルケットを……


「うわ! …………ほらね」


こうなると思った


「……何をやっているのかしらアンタ?」


声が怒りで震えている


「お、お姉様から、ずり落ちたタオルケットを取ろうとしただけです!」


「なるほど、右腕を伸ばしてあたしの脇にあるタオルケットを取ろうとしたところ、身体を支えていた左手が滑って、慌てたアンタは右手であたしの胸をわしづかみ、と」


「凄いっ! 流石姉様!! まるで見ていたかの様な、完璧な推理! 美しい!」


俺は夏紀姉ちゃんから離れ、揉み手をして機嫌を取ってみた


「パーとグー、どっちが良い?」


しかし通じない


「……二つしかありませんか?」


「チョキでも良いけどオススメしないわよ?」


ゆらりと起き上がる夏紀姉様。目が据わっている


「……あたしは嘘を付く奴が嫌い。正直に言えば許してあげるわ。あたしの胸が触りたかったんでしょ?」


女神の様な穏やかな表情で夏紀姉ちゃんは言う。……もしかしたら助かる?


「はい、そうです! 揉みたくて揉みました!!」


「このシスコンが!」


心地よい夏の風が吹く昼下がり。バチーンと相撲取りの張り手の様な音が、近所中に響きましたとさ


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