Kの悲劇 3
「あら、今日は豪勢ね」
夕方六時、夕食の時間。リビングのテーブルには俺の手料理が所狭しと置かれていた
「そう? 普通だぜ?」
夏紀姉ちゃんの好物であるカルボナーラを皿に盛りながら言う
「ほら春菜。お前にはビフテキだ、食べなさい」
「うお~!!」
焼きたての分厚いステーキと、キャベツの千切りだぜ
「雪葉、今度の土曜日に公園でも行こうか?」
「え? うん!」
笑顔で返事をする雪葉。
後は……
「……あ、秋姉」
「…………?」
「………………あ、明日秋姉のお弁当が食べたいなぁ」
「……ん、任せて」
力強く頷いて下さった
「あ、ありがと……」
財布は空になり、明日の命も不安になったが、皆を喜ばせる事に成功したらしい
「今日は夕ご飯を作らなくて楽だったわ~」
ついでに母ちゃんも喜ばせられたようだし、良い感じだぜ! なんて思っていた水曜日
そして木曜……
AM06:00
「兄貴~朝だ起きろ~。そしてマラソンだぁ!」
AM07:30
「おはよ、お兄ちゃん。雪葉ね、昨日お兄ちゃんの夢みたんだよ?」
PM:12:42
「ん……お弁当」
PM:16:50
「兄貴~夕方だぁ! マラソン行くぞ~!!」
PM:18:10
「お兄ーちゃん。今日ね雪葉ね、学校でね、お兄ちゃんがね。エヘヘ」
PM:19:00
「ん……夕ご飯」
PM:20:30
「兄貴~夜だマラソンだぁ!!」
PM:21:20
「お兄ちゃん……今日、一緒に寝てい?」
PM:22:50
「ん……夜食」
AM:00:30
「お姉様のお帰りだ~! おらー、酒持ってこーい」
「もう寝かしてぇええええ!!」
「ぅうん……お兄ーちゃん……大好き。むにゃむにゃ」
今日のへとへと
俺
突く