表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
106/518

第65話:夏の地獄

「おぃっす!」


月曜日の真夜中。寝ていた僕の部屋に、やけに陽気ないかりや……もとい姉が来ました


「な、なんだよ? 寝てるんだぞ!」


「なに~、姉が起きてるのに弟が寝てるだと~」


僕の姉は弟を語るジャギ様のように憤り、ベットから布団を剥ぎ取ります


「な、何を」


「姉より先に寝る弟なんて存在しないのよ!」


いや、もう理不尽とかそういうレベル越えてません?


「ご、ごめん」


だが謝ってしまう俺が可愛い


「うぃっく……良いわよ別に。どうせアタシなんて……」


突然テンションが下がる夏紀姉ちゃん。Level 3かな


「ど、どうしたの? 何か嫌な事でも?」


「アタシなんてハワイじゃない? だから大王なのよ!!」


れ、Level 7だと!?


「南の~国の大王は、ほれ」


「そ、その名も高きカメハメハ」


「カメ……あんたのカメ見せなさい」


「はい?」


「アンタの股に一匹飼っているでしょうが! うひゃひゃひゃひゃ」


「…………」


「…………」


呆れ顔で見ていると、夏紀姉ちゃんは急に無口になった。気持ちが通じてくれたのだろうか


「……きもぢわるい」


「…………え?」


「うぃ~」


夏紀姉ちゃんはフラフラと俺の側に近寄り……


「……って、ちょっと待って! この展開は定番の!?」


「う~……お」


大変お見苦しい展開になりました。今暫くお待ち下さい



「うぅ……グス」


夜中の二時。姉が吐き散らかした汚物を泣きながら掃除する俺


姉ですか? 寝ていますよスヤスヤと


「うぃ~酒~向かい酒持ってこ~い」


「……なんつー寝言だ」


「…………うぐ」


起き上がる姉


「ひぃ!?」


怯える俺


「……脱ぐ」


履いているスカートに手を掛ける姉。目は既に肉食のソレとなっている


「……な、夏紀姉…………様?」


「脱がせ~」


「ひぃ!?」


牙を向き、俺に襲い掛かる獣


獣は何故か俺のパジャマを脱がそうと、引っ張りやがった


「ち、ちょっと! や、止めて!?」


「良いでは無いか、良いではないか~」


「い、いやあああ!」




チュンチュン、チュンチュン……


「な、何してるのよアンタは!?」


バタバタバタバタ!!


スズメも逃げ出す咆哮で目を覚ます俺。だが、辺りは真っ暗で、何も見えない


「う……こ、此処は」


地獄?


「…………ぐえ!?」


太い蛇のような物に、首を締め付けられる。一体何事!?


「あ、姉の股に顔を突っ込んで寝るなんて……遂に此処まで堕ちたのね」


怒りと諦め。そして憐憫を感じさせる声


「……アタシの責任ね。アンタが狂ったのは、この美しい姉が居たから」


哀しそうに呟く夏紀姉ちゃん。しかし、締め付ける力は全く緩まない


「ね、姉……ちゃん?」


「いいよ、責任取ってあげる……。さ、姉ちゃんと一緒に逝きましょう」


「よ、酔ってるね? まだ少し酔ってるね!?」


このネガティブさはLevel 3か!


「…………酔ってないわよ?」


カラン


ベットの上から床へ、何かが転がる


「おっとアタシのヘネシーが……」


「あ、あの後、また飲んだなアンタ!?」


「股に突っ込んでるのはアンタでしょうが!! うひゃひゃひゃひゃ」


れ、Level 7!?


「た、助け……うぷ!」


口元を股で塞がれた。召喚の呪文が唱えられない


「呼ばせないわよ~」


「ん~んん~」


「さ~、お姉たんと遊びましょうね~」


Level 8!?


「い…………いやぁ」



「ん~可愛い~! も~大好き!!」


そして地獄が始まる




今日のドS


夏>>>>>>>>>>>>母>>>>>雪>秋>>>俺


つとむ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ