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番外編~叶った想い~
番外編~伝えたかったこと~の続きのお話
「俺、化け……狐……なんだ。」
彼はそういって目を伏せた。
「だからさ、花野とは、付き合えない。ごめん。」
「私は、それでも……それでも構いませんが?」
私は、勇気を振り絞って言った。
「瑞木くんが何者でも構わないんです。私は。仕事の時頼れる姿、笑顔…一年半も前からずっと片思いしてたんですから。」
彼は少し困ったように笑った。
「そうか。ありがとう。なら、俺からもお願いしていいかな?」
「はい。」
「花野さん。俺と付き合ってください。」
彼はフワッと笑った。
「はい。喜んで。」
私も笑う。そして、嬉し泣きをした。
彼はまた困ったように笑った。
「もう、泣くなよ。」
彼は私の髪を撫でながらギュッと抱き締めた。
この番外編をもちまして、完結しました。
読んで頂きまして本当にありがとうございます。
また、他の小説でお会いできますことを楽しみにしています。