解決した事件
「はじめまして。クリハラさん。」
俺は、ニコニコの営業スマイルを意識しながら言った。
「生徒会長の瑞木です。」「副の花野です。」
俺は、園芸部の売り先のファイルを開きながら口を開いた。
「クリハラさんは、植物が好きなんですね。なんか、花言葉とか詳しそうですね~」
クリハラは、ハッとした様な顔で瑞木をみた。
「ガーベラを買われたと聞きました。あの花いいですよね。ヒマワリみたいで。たしか花言葉はは…?」
「神秘」
「あぁそうそう。流石、クリハラさん」
俺は、大げさに喜んだ。
クリハラからイライラした雰囲気が漂う。
「結局何が言いたいわけ?エリートコース進んでいる人には分からないこともありますよ?生徒会長の坊っちゃん」
イラッとした花野が口を開くのが分かった。
俺は、黙ってその口を手のひらでふさいだ。
「俺、財布欲しいんですよ。黒の財布。もと人のだったやつ。返してくださいよ。」
俺は、クリハラに片手をつきだした。
「ふーん。これ回収しに来たんだ。」
クリハラは、摘まむようにして財布を揺らした。
「ただであげるわけには行かないな。」
「うるせーよ。てめぇが悪いんだから、さっさと返せや。」
俺は、運動神経は悪くない。相手の隙をついて財布を奪い返した。
「これにサインしてください。このことは俺らから話したりはしませんという契約書です。ただ俺、弱み握ってるわけですし?俺の奴隷やってもらいますから。そのおつもりで」
俺は、ニヤリと人の悪そうな笑みを浮かべた。
クリハラは、苦虫を潰したような表情になる。
「サイン……しなかったら?」
「悪くて、停学。最悪、警察行きですかね」
「分かった。」
クリハラは、サインした。
俺は、その紙を満足げに見る。
「じゃあ、呼んだら来てくださいね。今日のところはさようなら。」
瑞木は財布をもって楽しそうに笑った。
財布は無事持ち主に帰った。
依頼人は、誰がしたのか聞きたがったが、俺らから話すことはなかった。
1つの事件が解決するとホッとする。
でも、また事件に巻き込まれてしまうんだろうな。
隣にいる花野をチラリと見る。
「これからもよろしくな。花野」
「はい。よろしくお願いいたします。」
花野が赤くなってそういった。
「何で敬語なの?俺らタメじゃん」
俺は、笑いながら花野をみた。
ここまで読んで頂きましてありがとうございます。
本編は、完結しちゃいました。
最後に番外編を出してからグロリオーサは完結します。
最後まで応援よろしくお願いいたします。