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私小説  作者: α
7/7

#7

変な時刻に起きたからか、目が覚めると完全に陽は昇っていてスマホで時刻を確認すれば12:36と表示されていた


過去を整理するべきなのか?

それは面倒くさいからではなく単にやる必要がないだけのように感じるから思うことである


何もわからないままに就職してもがきながら生きてきた感が強い

色々なものへ手を出した

それを貯金に回していればなんて思ったりもした

それでも気が付けば世の中が少しは見えるようになっていた

大人の世界は嘘が多いと気付いた

終電まで働いていた自分を格好いいと思ったことはない

テレビに出ている人にあこがれたこともある

売れなかった時代の話を聞けば僕には耐えられそうにないななんて思いながらも

追い込まれることは案外に閃きにつながったのではないか?なんて今なら思う

何より挑戦している以上は結果が伴うまでは続けられただろう

諦めなくてもホイッスルが鳴れば試合は終わる

そんな事実を人生に置き換えたらだれがホイッスルを吹くのだろう?

自分自身なのか、あるいは周りの”お利口な”大人たちなのか?

いづれにしてもそんなことを思うだけで僕にはやっぱりできそうにない世界だった


別に不満が強かったわけではない

多かれ少なかれ誰もが抱えるような不安を持ちながら「そんなものだよね」とジントニックで奥に飲み込んだこともある


それが――すべてを手放した今だからこそわかるのかもしれないが――”幸せ”でよかったのではないだろうか?


今夜は久々に飲みに行こう

2日後に僕は東京を出ていく


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