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友達のいない美少女の友達になった。  作者: ひー
1章 初めての友達
12/13

12, 自覚

1ヶ月ぶりです。

夏休みに入る前、

期末テストが控えており、テスト勉強のために一緒にテスト勉強をした。

その後、自分の母親に


「今日誰か来たの?」


と聞かれて素直に友達が来たよと伝えた。


ふと考えてみる。果たして私たちは、友達なのだろうかと……そういえば四六時中あの子の事を考えている。

最初の頃は、全然そんな事はなかったはずなのに、いつからか、気にし始めて自分の中で大きな存在になっている。

この気持ちはなんなのだろうか……いくら考えても私には、わからなかった。




母親に相談するのも恥ずかしいのでネットで調べてみる。


するとそこには、「彼のことをいつも考えてしまう……それはもしかして恋かも!」と書かれていた。

私は、もしかして彼に恋をしているのだろうか……いくら考えても答えは出なかった。


そして、期末テストの結果発表で彼はなんと学年一位をとった。

勉強会といっても彼は、殆ど出来ており問題を作っても全問正解ばかりだった。

しかも私の学年の範囲もある程度分かっていて彼に少し教えてもらった。

私の順位も一位をまたとれていた。正直彼に教わらなかったらどうだったか分からない。


帰りにアイスを一緒に食べたのだが、


「あ、先輩アイス落ちそうですよ」


「えっあっほんとだ」


すると彼は、私の手にあるアイスを少し食べた。


「おいしいです」


どうして彼は、こんな私を惑わす事をするのだろう。無理にでも意識してしまう。好きなのかもしれないということを。



夏休み初日。

彼の家に行って夏休み中の計画を立てることにした。彼に夏休み中会えないのは、寂しすぎる。取り敢えずメッセージを送ってメッセージが返ってくるのを待った。


1時間後メッセージが返ってきて返事は、いいよとのこと…それを見た瞬間嬉しさからまるで自分が鳥になってしまったかのように飛び上がった。

すぐさま家に行っていいかと返事をし身支度を整えようとした。しかし、彼から自分の家が分かるのかと送られてきて少しドキッとしてしまった。そういえば私は、彼の家に行ったことがない。ドキドキしながら服を着替え始めた。


彼の家に着いてインターホンを押すのに数分かかってしまい暑さに少々やられてしまっていた。彼が出てくると何故か汗ビッショリだった。髪の毛が汗でへばりついている姿にキュンとして変な事を言ってしまった。


その後、彼の部屋に案内されお茶を持ってくると彼が部屋から出ていくと私は、なんとなく部屋を物色した。


ゲームのモニターやPCデスクなど割と綺麗に整っている部屋だった。

なんとなくベットの下を見ると何やら怪しい段ボールが置いてあった。

勝手に人の物を見てはダメだと思い見なかったがどう考えてもあれは、思春期男子が持っているという例のアレなのだろう。


少しして彼が戻ってきて予定を決めようとしたが、どうして今日家まで来たのかと聞いてきた。

そんなのとっくに決まっている。彼に会いたかったからである。

隠す必要はないと思い素直に会いたかったからと告げたが、これがとんでもなく恥ずかしかった……


その後は、彼のゲームで色々遊んだ。彼と一緒に何かをする事は、楽しかった。



近くの商店街でお祭りをするそうで彼と私は、二人で一緒にお祭りを回ることにした。

お祭りは、人が沢山いて凄く賑やかだった。

彼に褒めてもらいたかった為に着たことなんて小さい頃にしかない浴衣を着せてもらい彼との待ち合わせ場所に向かう。



だがしかし、彼が他の女の子の浴衣姿に目を奪われていた。

あんな鼻の下を伸ばして……私は、自分でも驚くほど低い声で彼に声を掛けた。


彼にジロジロ女の子を見るなと忠告したが、彼は私をジロジロ見て綺麗と褒めてくれた。凄く嬉しく感じた。

その瞬間私は、やはりこの人が好きなんだなと自覚する。彼の言動一つ一つでこんなにも心が踊るのだから……


そのあとは、二人で色々歩き金魚すくいをしたり的当てとかをやった。

あんまし彼のかっこいいところは、なかったけど……


途中で人が多いからか彼とはぐれてしまった。携帯ですぐさま連絡を取りその場から動かないでと言われ隅っこで座っていると、


「あれ?もしかして秋葉さん?」


「?誰ですか?」


「えーっと同じクラスの小林っていうんだ」


同じクラスと言われても誰だか全く分からないが私を知っていたので信じることにする。


「ああ……はいこんばんわ」


「今日もしかして秋葉さん一人?一人だったら一緒に回ろうよ!」


「えっ…いえ結構です……」


いきなり話しかけてきてお互い全く知らないのに一緒に回ろうと誘う小林さんの気が知れなかった。


「えー?なんで?一緒に回ろうよ一人なんでしょ?」


「いえ結構ですって…」


彼に悪いけどこの場を離れようとすると手を掴まれて


「えーいいじゃんどうせいつも一人なんだからさ」


「嫌っ」


するといきなり佑樹くんが駆けつけてきて


「何してんですか」


と小林の手を掴んで小林と私の間に割り入ってくる。


「誰だお前?」


「僕は、この人の後輩です」


「何?お前は秋葉さんとどんな関係だよ」


「恋人です」


その佑樹くんの発言に小林と私は、驚いた。すぐさま佑樹くんが咄嗟についた嘘と分かり少し気持ちが暗くなる。


「あー……なんだお前ら付き合ってんのか…そりゃ悪い事したな…ごめんな秋葉さん」


「えっ?あっはい」


そう言って小林という方は去っていった。


「大丈夫でした?先輩?あっ恋人なんて嘘ついてすみませんでした」


「うん特に何かされたとか無かったし大丈夫だしあの場は、ああ言った方が良かったと思う」


「それは良かった……じゃあもう少し回りましょうか」


その後もう少し回ったあと、公園に行き休んでつい不安を口にしまった。

しかも勢いに任せて告白をしようとしたが花火の音に消されてしまった。

なんて言ったか聞かれたが何でもないと答えてしまった。


花火を二人で見終わり彼に家まで送ってもらった。次の予定は、メールで合わせるとのことでその日は、疲れたのかすぐに眠ってしまった。

恋を自覚しました。佑樹視点では語られなかったシーンは、佑樹が特に大きな出来事と思っていないからみたいなそんな感じです。次回更新日は9月18日を予定しております。

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