表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/45

41話 皆の決意

少し短いですが……

「くそっ、まさかあんな小娘にやられるなんて。くそくそくそ! ……不本意だったがあいつの言う通り核を分けていて良かったぜ。力はかなり失ったが消滅するよりはマシだからな。 あの赤髪の小娘、次に出会ったら必ず……」


「あなたに次があるとお思いですか?」


「なっ!? がっ!!」


「どうして場所がわかったか不思議そうな顔をしていますね。まあ、今から死に行くあなたに言う必要はありませんから、妹君と我が国の王女を狙った罪をあなたの命で支払ってもらいます」


 ◇◇◇


「……これが私がお兄様たちから聞いた話。女神様の事やお兄様の事、私の中に眠る力の事」


 私が話し終えると、静まり返る部屋。エリアもリリーナも難しい顔をしていた。それも仕方ないわね。突然そんな話を聞かされてもどう言う反応をしたら良いかなんてわからないもの。私でも悩んでいるのに。それでも言わなきゃね。


「だから、この話を聞いて決めて欲しいの。これからどうするか」


「……それはどう言う意味ですか、クリシア?」


「このままパーティーをどうするかって意味よ。お兄様の話だと、私はこれからも狙われる可能性がある。そんな私と一緒にいると、あなたたちまで危険な目にあう事になる。そうなる前にわたしたちパーティーは……」


「一緒に決まっているではないですか」


「えっ?」


 私の言葉に呆れたような声色で返して来るエリア。下がっていた顔を上げると、やっぱり呆れたように私を見ていた。隣に座るリリーナも似たような感じだ。


「もう、1人で抱え込まないでくださいよ。私たちは親友で同じパーティーの仲間ではないですか。確かに危ない事がこれから起こるかもしれません。でも、私はクリシアやリリーナ、デルスのみんなとなら乗り越えられると思っています」


「そ、そうですよ、クリシアさん! 私なんか皆さんと出会ってまだ日も短いですけど、もっともっと皆さんといたいですもん! 私ももっと強くなって皆さんを守れるようになりますから! だから、そんな事を言わないでください!」


「そうだぜ」


 2人の言葉に続いて背後から声がする。振り向くとそこには少しボロボロのデルスが立っていた。


「俺も同じだよ、クリシア。俺ももっと強くなる。魔落ちした奴らが襲ってこようとも負けないように」


「……もう、みんなバカよね。わざわざ辛い方を選ぶなんてっ! あ、後で後悔しても知らないわよ!」


「ふふっ、後悔なんてしませんよ。クリシアと一緒なら」


 そう言い私の手を握ってくれるクリア。あー、目から汗が流れてきそう。私のその姿に笑って来るみんな。私も強くならなくちゃ。こう言ってくれるみんなを守れるように。もっともっと強く。


 ◇◇◇


「……大丈夫そうですね」


「ああ、良かったよ」


「まあ、私は大丈夫ってわかっていたけどね」


 ふふんっ、とドヤ顔で俺を見て来るエアリス。こんにゃろう。あとでお仕置きだな。


「それでどうするのですか、レイさん。教えるのなら私たちが教えましょうか?」


「いや、クリシアたちの事を任せる人はもう決まっているよ。あの人に頼むから」


「あの人?」


「ああ、人に教えるのが一番上手なあの人、俺たちの師匠さ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ