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あの日の幽霊  作者: 波野
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今ここにいる


彼女の家からの帰り道、

俯きながら歩いていく彼女に、なんて声をかけたらいいのかわからなかった。


「残念だったな…」


出た言葉がその一言。

なんて気が利かないんだろうな俺は…


もともと淡白な性格で、あまり人に興味がないとよく言われる。

自覚はあるけども…


「頑張る…」


えっ…?

ぼそっと水嶌瀬奈が呟いた。


「私、頑張るから!!」


何をだろう…急に…


「いや、だから君は…」


諭そうと思った矢先に水嶌瀬奈の言葉が俺の言葉を遮ってくる


「死んでたっていいよ!私は今ここにいるもの!!でしょ?」


呆れた…。

でもまぁ、知ったこっちゃないし。


「いいんじゃない?頑張れよ」


そう言った。


「うん!」

と満面の笑みで頷く彼女を見たとき、なんだか懐かしさを秘めた風が吹いた。


なんだろ…今の風…


そう思ったときには、もう彼女はより夕日に近い先の方をスキップしながら進んでいた。


それから2週間後が、今のこの状態だ。

勝手に家に上がり込んでくることも日常茶飯事になっていた。


「厄介なやつに声をかけちまったんだな俺は…」


そう後悔しながらの日々を送ることになる。


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