僕は必要無い
駄文です。
僕はどうすればいいのだろう……。
高校入学の時に、唐突に許嫁が出来たと両親に報告された。
その時、僕は「今でも他人同士を許嫁という鎖に縛ることが有るのか」と内心驚いていた。
それ以上に驚いていたのが、相手が小学生の卒業まで家が隣だったた子で、昔は暗めで大人しい子だったのが、今は才色兼備になっていたのも理由に入る。
報告を受けて、卒業までには仲良くなりたかった。昔は仲が良かったから、すぐ仲良くなれると思っていたら。今となっては嫌われていたみたいで、「昔みたいになんてキモイこと言わないで゛忘れて ゛」と言われてしまい。
嫌味や罵倒が飛んでくる日々が続いていた。
こんな関係はダメだと思い。彼女のことを調べていたら、どうやら彼女のクラスにいる男子ーーこれまたイケメンで何でも出来る奴ーーに惚れているらしく、これは駄目だなと、今までデートなどに誘ってたのを減らしーー関係を良くしようとしてたーー、親父や義父さんに今までの話を簡潔にして、色々としてるうちに卒業が近付いてきたある日にやっと許可が降り、許嫁の青野加奈に“ある報告”を伝えるために探してる所だ。
「あ……居た」
やはり、彼と居るのか。
最後までデートに来てくれなかった……だが、僕はもう御役御免だ。
「カナさん」
声をかけただけで鬱陶しそうに睨んでくるのか。
伝えよう、それで終わる。
「何なの?孝也君と話s「今日から、僕に代わって彼に許嫁を代えてもらったよ!」
「は?」
「いやー。大変だったよ!君の義父さん…いや、青野さんに彼を認めさせるの。それに、加奈が心配してた会社の事だけど、お金と取引は続けるように親父にも掛け合ったから」
加奈……今やもう呼び捨てにしてはいけない。
青野加奈さんは嬉しくて驚いているのか口を開けて固まってしまってる。
あと、あれも伝えなきゃ。
「青野加奈さんにもう一つ伝えなきゃいけないのだけど。どうも青野さんのお父さんが、俺に新しい婚約者?を紹介してくれて。」
そこまで言うと、青野さんが口を震わせながら何かを言おうとしてる。
「だ、誰を…紹介され…たの……?」
あの、何を言うにもこちらを睨んで喋る青野さんが、喋りながら俯いてしまった。
「ど、どうした?何かあったのか?」
「いいから!誰を紹介されたの!!」
「い、言えないよ」
「なんでなんでなんで!なんでよ!」
いきなり顔を上げたと思ったら、すごい形相でどこかを見ている。
「お、おい!どうしたんだよ。コイツなんかほっといて行こうぜ?それに俺が婚約者なんだろ?やっとヤれるぜ?」
やっぱり、そういう関係だっt「うるさい!!」
「え?」「は…?」
彼女は目をこちらに向け、どこか焦りを感じる表情をしながら言葉を発した。
「ね、ねぇ…昔の約束は?あれは…あれは嘘だったの?」
そう聞いてきたが、僕は約束をした日から一時も忘れはしなかった。だが敢えて忘れかけてるを装って返答する。
「む、昔の約束か……?もしかして結婚のことか?」
そう言うと、彼女はホッとした後に勝ち誇った顔になっていた。
その約束を覚えてるのは僕だけだったのかと、悲しんでいたが覚えてたのか……でも、もう遅いよ……。
「覚えてたのね……良かっ「久しぶりに会ったときにキモイ゛忘れて゛と言われ。諦めずに頑張ったけどそれを棒に振ったのは誰かな?」た……」
そう、あの時に頑張っていた僕は約束をした彼女自身から否定された。その時の悲しみ、苦しみといった思いは諦めてはいけない、という信じる気持ちによって保っていた。
だが、それすらも壊してしまったのは彼女だ。罵詈雑言に男を周りに侍らせ、その寵愛を受けて見せつける。
僕には耐えられなかった。最近ではとうとう男との噂が絶えずに聞こえ、周りからは、才能、顔で負けた寝取られた男として僕は笑われてたーーこの時、顔は今にも自殺するんじゃないかとあの人に言われたんだっけなーー。
だから、僕は要らないじゃないかと思い、父さんと義父さんに話を通し、破棄させる方向に持ってきた。
と思いに耽ってたら、青野さんが何かを言っている。
「…いやよ。私は貴方のお嫁さんになる」
まだ、こんなことを言っている。
「僕は行くね?
じゃあ!お幸せに!」
「待って!お願い行かないで!」
声を無視して教室に戻り、放課後までスッキリとした気持ちで授業を受けていた。
授業が終わり、帰ろうとしてると、後ろから大きな足音が聴こえてくる。
「やりなおさせて!貴方のために変わったの!お願いします!」
青野さんは僕の前で、涙目になりながら言ってくるが。周りには男が数人居る、一人を抜いて、何かを喚いているのを無視をして、横を通ろうとすると手を掴まれそうになるが、それをある人が叩き落とす。
「それは都合がいいんじゃないかな?」
手を叩き落としたのは、僕より背が低い中性的な顔の人だった。
「なにするの!」
青野さんが手を引いて睨みをきかせる。僕はその人の横に行き、手を繋いだ。
「なんで男同士で手をつないでるの!?」
僕は彼女の言葉を無視して、教室に残ってる人達に聞こえるように話し始めた。
「紹介が遅れた、彼...いや彼女、佐野 由比が新しい許嫁だよ。」
そう、彼女は格好が男よりなので入学当初から男に間違えられて、悲しがってたが気にならなくなったとも言っていたーーわざわざ僕に近づくために隠してた事も後で伝えられるーー。
そう告げると、クラスメイトは様々な表情をみせる始めるが、僕等はそれらを無視して話を進める。
「まぁ、そういうこと。
だから、貴女は彼に近づかないでね?」
彼女がそう言った後、手を引かれ教室を出た。
それから、卒業まで色々とあるが今では青野さんと由比による、僕の取り合いで、対決ーー料理やデートなどーーが始まってるのだが、一言だけいうなら。
僕は必要ですか?
どうでした?