序章 幇助の蜜壺
こんちにはこんばんは。
桜雫あもる です。
前回お仕事小説コンにも出させていただいた『殺し屋』シリーズの『優しい殺し屋の不順な事情』があまりに酷い有り様となってしまったので、今回は〆切もなく腰を据えてきちんと一作拵えよう、ということで『優しい殺し屋の不順な事情 Ⅱ』です。
以前から執筆している『優しい殺し屋たちの不思議な事情』は、時系列やネタの都合上暫く後回しにさせていただきます。スミマセン。
その代わり、初作『優しい殺し屋の不貞な事情』の前後の時期、HLuKiがどんな仕事をどんな風に熟していたのか? というのをテーマに何作か書かせていただく所存です。
かなり更新が遅くなるとは思いますが、気にかけてくださる読者様がもしいらっしゃったら、気長にお待ちください。
それでは、目眩く図書の世界をご堪能あれ。
『CIAの情報、盗まれる?』
20XX. 11. 3
2日、アメリカ国家安全保障局(NSA)は「CIAから情報が何者かに盗まれた可能性がある」との声明を発表した。
NSA長官のドゥーリトゥッド氏によると、「我々(NSA)が調査したところ、CIAの情報を管理するコンピュータから、ある機密情報に関するファイルの一部が外部に流出した痕跡を発見した。犯人、及びその目的はまだ不明。今後警察その他組織と連携し、鋭意捜査を続ける」とのことだ。
CIAは1942年に発足した米国の有名な諜報機関だ(当時の名称は戦略事務局(OSS))。
そこには国内外で多岐に渡る諜報、謀略活動を行ってきて得た非常に重要な機密情報が大量に集まる。
それが流出するということは、なにを意味するのか。
我々市民の生活が、脅かされることもあるのだろうか?
今後本紙では、この事件の動きを細かく追っていきたい。
編集者:A. カーター
──ネットニュース・アルト HPより抜粋、邦訳