一話目
朝、起きると箱を抱えていた。
クッキーの入れ物ようだけど、開かない、振っても音もしない、けどずっしりと重い。
なぜこんなものを持っているか?
その日は、箱の事は気にしないで普通に過ごした。
夜、布団の中に入ってあの箱の事を 考えてみた。
そういえばモツやのおやじに
『おい、お前。うちのモツうまいから食っていけ』と、言われたことを思い出した。味は、あまり覚えてないけどお店の雰囲気はなんとなく覚えていた。店の名前はモツ大村だったような、、、、ハゲで太った粋のいいおっさんだった。
それをたべながら、温泉ののぼりがたくさんある道を歩いたことを思い出した。
温泉の名前は覚えていないがすごい数ののぼりがあった。その道をとぼとぼ歩いてたようなきがする、のぼりには、矢印がついていてそれをたどった気がする。あるいているとだんだん人が集まってきた。
途中の神社で休憩した。
回りを見ればみんな、温泉のほうに歩いているようにみえた。
10分くらい休んでいると、どことなく話し声がしてきた。
『わたし、これでも新人看護師なんだからね』と、二人の女の人が、見てみるとナース服を着ている。
こんな場所で何でそんな格好なんだと思った。
僕は、そろそろ歩き出すかと立ち上がった、そのとき、あの女がひとりぼくにちかよってきた。
そして無理矢理箱を渡された。