表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

短編

ただいま、片想い中

作者: 波止 晴信
掲載日:2014/11/06

 ただいま私は、片想い中です……。

 

 私は、とある彼に想いを寄せています。

 その彼は、友達よりも本を選ぶ人です。

 これだけ聞くと、人付き合いの悪い人だと思われてしまうけど、違います。

 彼は、優しくて笑顔が素敵で友達も多いです。 だけど彼は友達と遊ぶより本を読むことを選ぶ、本の虫なのです。

 私はそんな彼を好きになってしまった。


 彼はいつも急いでお弁当を食べて、残りの昼休みを本を読むことで過ごします。

 耳にイヤホンをつけて、完全に自分の世界に入ってしまうのが彼のスタイル。

 私は自然を装いながら、彼のそばまで移動して友達とおしゃべりをしながら横目で彼を見ます。

 なにせ、彼は本に夢中なので見られているという意識がないからです。 いわゆる無警戒状態になるのです。

 それに彼は、本を読んでいるときが一番可愛いです。

 じっと難しい顔をして読んでいると思ったら、突然優しい微笑みを見せ、耐えきれなくなると本に栞を挟んで机に突っ伏してしまうのです。

 きっと本のお話がおもしろいけど、一人でニヤニヤしているのは変という気持ちがあって顔を隠しているのでしょう。

 この彼が一番可愛くて、この瞬間が一番幸せです。



 

 彼を好きだということは、友達には話してあります。

 「早く告っちゃいなよ」とバカにされながら急かされるけど、私は今のままでいいです。

 彼と付き合えるなら付き合いたいけど、もしダメだった場合を考えると勇気が出ません。

 「言葉で言うのが恥ずかしいなら、手紙で」とも言われました。

 本が好きな彼なら喜びそうな告白の仕方だと思うけど、やっぱり勇気が出ません。

 それに私は思うのです。

 

 片思いの方が幸せだと


 彼は私の手を握ってくれることも、私の名前を呼ぶことも、私を見てくれることもないけど、本を読んでる彼を見れればそれでいいのです。

 本を読んでる彼を見るだけなら、恋人同士にならなくてもこうやって見ることはできるし、それにいつかは彼と離れてしまいます。

 その時に恋人同士だと、別れるのがより一層辛くなってしまいます。

 だから私は

 この気持ちを伝えることもなく

 恋人同士になることもなく

 片思いのままで

 この日々を過ごします。


 ただいま私は、片想い中です……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] タイトルにインパクトはありましたが、 爽やかな甘酸っぱい恋心を自他共にストーカーと思っていないなぁと思いました。 もっとねちっこい感情やどろどろした感情もあったら、もしかしてストーカーかも、…
[良い点] 一人称で文章を書くというのが、凄いと思いました。 [一言] 初めまして。 ストーカーじゃありません!立派な恋心です!…と、主人公ちゃんに言いたいですね…。少し切なくて、とても好きな作品です…
2014/11/06 22:46 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ