荒れ野の戦場
「リズ。」名前を呼ばれ、後ろに振り返る。
ああ。誰もいなかったんだった。一面砂地の荒れ野を見て、僕は思い出した。
元々はここも、一面きれいな草原だった。でも、僕が来てから変わった。
xxxx年、A国とB国で、戦争と言うチェスが始まった。僕は、ここに駒として乗せられた。この日から、僕は僕ではなくなった。
ある日に、首を3つ持って帰ったら上官に頭を撫でられ、またある日に味方が首だけになっていた。
そうやって、僕の周りには、人がいなくなっていった。
でもこんな僕にも友人はいた。でも、太陽が昇るたびに、日めくりカレンダーの様に捨てられていった。
最後に友人がいなくなったとき、僕は泣いた。一晩中泣き明かした。泣き明かしたあと、僕は変わった。「僕は所詮国の駒なんだと。」そう思うようにした。
そう思わなきゃ、やっていけなかった。
それから僕は、日が昇るたびにただただやった。銃を射って、身をひねって、軍刀刺して。ただただやった。
いつの間にか、チェスは終わった。勝ったのは、A国。僕の国だった。
もうむしろ、そんなことどうでもいいよ。
友人のもとに帰りたいよ。
家族はもういないのだから。
でも、退却を余儀なくされた。チェスの片付けか?残った駒は、仲間の残骸を拾えずにチェス盤から出された。
今、僕はここに立っている。武器で変わってしまった草原に。
もし、もしあんなことがなければ、僕は、彼らといっしょに、ピクニックでもしたのに。
もし、僕があちらにいけたなら、いっしょに笑っていたのに。
そう思うと涙がこびりついて離れない。
「リズ。」その声で顔をあげた。もう、一人しかいないはずなのに。でも、僕は振り返った。
そこには、彼らがいた。
「リズ。いっしょに行こう。こっちには、キレイな景色があるんだから。いっしょにピクニックしようよ。」彼らは、手を伸ばした。「うん!」僕は、その手をとった。
次の日、若い青年が慰霊碑の前で、微笑みながら、死んでいたのだった。
こんにちは!夜澄 桜です!今回が初めてなので、よろしくお願いします!




