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推しからの愛が強い件  作者: しゃのあーる
あなたとそれから
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迷子戦士

日曜日の昼。

私にとっては酷くつらいものだった。

私の基本的スペックとして、昼夜逆転している生活を10年近くしているせいで朝はとてつもなく弱い。

日中も必要最低限でしか部屋からは出ない。

そんな私がなんと今、秋葉原の駅にいる。

頑張った。

自分の事をしっかり褒めたい。

夏になりかけていて痛いくらいに強い日差しと人の多さ、明け方まで飲んでいたアルコールのせいで顔色は非常に悪い。

来たからには行かねば女じゃねぇ!と駅のコンビニで買った栄養ドリンクと飲めば翼がさずけられるというドリンクを飲み干して、気合い1発いれてからスマホで地図を表示しながらライブハウスを目指した。


土地勘がないのと方向音痴が絶妙に私の邪魔をして地図はまったく役に立たず、グルグルと同じ場所を行ったり来たりしていた間に余裕をもって"開場"時間より1時間は前に着いていたはずなのに実際に到着したのは"開演"時間の30分前だった。

また前回と同じように地下に伸びる階段を降りてライブハウスの中に入る。

まだ開演前なのもありロビーには観客が多い。

2回目ともなればちょっとは私も精神的な余裕も出来てロビーの中を観察することができた。

前回気づかなかったが、ロビーの中には簡単な軽食が取れるカウンターが設置されていてそこで飲み物を買ったり、推しのアイドルにお手紙を書いたり差し入れを渡してくれと頼む事が出来るみたいだ。

ライブハウスのイベントではカウンターの中にアイドルが入り特製ドリンクなどを作ってくれるらしい。

その他にはチケット売り場、物販スペース、次のライブ告知のポップ置き場、喫煙スペースとあまり広くないがロビーの中は思いのほか充分していた。


『御来場の皆様!本日は会いに来てくれてありがとー!!!にゃんだふる!のはるかです!』

ロビーで色々と見て周り時間を潰していればライブハウスのスピーカーから流れたはるかちゃんの声。

ライブハウスでの禁止事項やお願いなどをアナウンスするはるかちゃん。

そのアナウンスをきっかけにロビーにいた観客達がゾロゾロとステージの方へと移動しだす。

私も流されるようにステージの方へ。

今日は前回よりもステージの近くだ。

若い女の子の元気な掛け声と共に照明は一気に暗くなりステージに光が集中する。

テンションが上がるようなアップテンポな曲がかかりまだ幼い顔立ちの女の子が3人、飛び跳ねるよう舞台袖から出てきてライブが始まった。

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