推しが飲んでる水を飲みたくなる心理
秋葉原の街中を滑るように走り、ライブハウスに着いたのは開場開始時間の30分前。
ライブハウス前にはズラッと人が並んでいて、暑さと陽射しに気だるげに開場を待っていた。
「すごい人…」
ざっと100人くらいはいるだろうか。
キャパシティがMAX80人くらいのライブハウスだからすし詰め状態になるのんだろうな、と少し気が重くなる。
秘書の人にお礼を言い、車から降りれば残念なイケメンを連れ立って列の最前に向かう。
あかりちゃんが家に突然来た日に置いていったあの関係者専用チケット。
一応、残念なイケメンの派手スーツに併せ関係者に見えるようにナチュラルなフレアワンピースにジャケットという清楚系スタイルだ。
まぁ、列を抜けていく時に何人かの顔見知りのコアなファンの人には「あれ?」という顔をしていた人たちもいたが…。
もぎりのお兄さんに関係者専用チケットを渡せばPressと書かれたネックストラップを渡された。
取材ではないけどね。棲み分け的な問題なのだろう。
「あかりちゃん、蘭ちゃん、おはようございます」
他のお客さんよりも先に入場したらステージチェックに楽屋から出てきていた2人に会い声を掛けた。
「あ、おはよー」
「ニノちゃん!!ニノちゃんだぁ!!」
蘭ちゃんののんびりした挨拶に、ステージから飛び降りて私に抱き着いてきたあかりちゃん。
抱き着かれて首筋から肩口をフンフンと匂いを嗅がれていてすごく居心地が悪い。
「こら、あかりダメだ…ってええええ?!」
私補充をしているあかりちゃんを窘めようと蘭ちゃんがこっちに向かってきた時にタイミング良く残念なイケメンが会場に入ってきた。
2人がこの残念なイケメンと直接顔をあわせるのは横浜の夜以来だろう。
驚き過ぎて口をパカンと開けている蘭ちゃんに、私に抱き着いている腕を更にキツく力をいれるあかりちゃん。
「今日、キミが都合悪いっていうから…一緒に来た」
「ははは!久しいね!君達のポスターよく出来ている、と社内で評判だよ!次は演技でもやってみるかい?」
ジトォとした目であかりちゃんが残念なイケメンを見ている。
蘭ちゃんは緊張してガチガチになっている。
無理もないか…。
今のHoneyの仕事の大半がこの残念なイケメンの元から振られているものなのだから。
あ、ちなみに関東圏だけだけどもHoneyがウォーターサーバーのCMにも出たのだ!
日常の色々なシーンで水を飲んでいるシーンが切り取られているだけのシンプルなCMだが、女子高生に扮したあかりちゃんが家に帰宅して真っ先にウォーターサーバーにかけよりゴクゴクと水を飲んでいるシーンも、赤ん坊を抱いてミルクを作る母親姿の蘭ちゃんも、2人一緒にキッチンに立ち料理を作っている姿も、特別なセリフは無くともなんだか「あ、ウォーターサーバーって良いかも」と思うようなCMだ。
私も家で使っていたウォーターサーバーからこの会社のウォーターサーバーに乗り換えてしまった。
まぁ、お察しの通り残念なイケメンの子会社のウォーターサーバーを売ってる会社のものだけどね。
2日ほど更新が遅れてしまい申し訳ございません:( ;´꒳`;):
た、たくさん取材とかネタになるようなものを観劇してきたので許して…!!←
頑張って更新しますー!




