舞台の裏
*あかり視点*
怒涛のような1日だった。
ライブが終わったあと、事務所の社長から言われたのは感想でも労いの言葉でもなくて「会席の手筈は整えたから枕でもしてスポンサーをつけてこい」というものだった。
今まで枕営業や闇営業をさせられてこなかった。
小さな事務所でセクシー女優とグラビアアイドルがメインのマネジメント事務所で、アイドル部門はすごく細々とやっていたから自分達に鉢が回ってこなかった。
「なんで…急に…」
蘭が不本意だという感じで社長に尋ねていた。
「ん?なんで、ってお前、お前ら年齢的に厳しいじゃん」
どうしようもならない問題を突き付けられて私達は口を噤んだ。
「…いや、正直にいうと俺、アイドル部門はあんまり興味なくて見てなかったけどさ、今日ライブ見に来てみて思ったんだよね。金になるコンテンツだ、って。でも、何?お前ら何年だっけ?結構長い事やってんのにファンもまともに居ないわけ?」
煽るような社長の言葉に嫌悪感で手が震える。
震える手でグッと拳を握った。
「見てたらさー、どこも若い子使ってんじゃん?未成年とかめんどくせぇなとか思ってお前ら入れてアイドル部門作ったけど、いや、無理だわ。やっぱ男は若い可愛い姉ちゃんのが良いんだわ」
身勝手な発言に目眩がしてくる。
こっちは必死に偶像というものに縋り付いてきたというのに…。
「ま。お前ら処女じゃないんだし、ちょっと股開くくらい余裕っしょ?相手はイケメンだけどお前らがハマるなよー」
身内に味方はいない。
言いたいことだけ言い、会食の場所が書かれたメモを残し社長は帰っていってしまった。
何も言い返せない自分が、
何も拒否出来ない自分が大嫌いだ。
「あかり…無理なら、行かなくていいよ…」
メモに書かれた場所に向かう為に乗り込んだタクシーの中で蘭が私を気遣ってくれる。
心配される程、落ち込んでたのか…私。
「…大丈夫…ここが踏ん張りどころだもんね」
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