急襲
入浴剤のおかげで白濁としている湯船に浸かり、疲労感たっぷりの足を揉みほぐしていれば、バタンッと勢い良く浴室の扉が開いた。
「…なっ…?!」
開け放たれた扉のところに立っていたのは、ベッドに寝ていたはずのあかりちゃん。
そして、一切の衣類を身に付けていない。
素っ裸で仁王立ちしているのだ。
「…あかりも、一緒にお風呂はいる…」
「は?!ちょっ…あかりちゃん?!」
寝惚け声でそう宣言し、のそのそと浴室に入ってくると止めようと立ち上がっていた私に抱き着き湯船に押し倒される。
多めに張っていた湯は2人分の質量に耐えきれず、バシャァと水しぶきを上げバスタブから溢れていった。
「いっ、てて…」
押し倒された時にバスタブに強か後頭部をぶつけてしまいぶつけた所を擦りながら上半身を起こす。
「いやん…凄いおっぱい…」
体を起こし、自分の状況に絶句する。
あかりちゃんの細い腕はしっかりと私の背中の方に回されていて、あかりちゃんの顔は私の胸の間に挟まっていてタプタプとその感触を楽しんでいた。
たしかに、入れた入浴剤の保湿成分で湯は少しとろりと粘り気が出ているから、胸の柔らかさと触り心地でいえば最高な状態だろう。
それでも何なんだ、この状況…。
「あかりちゃん…」
「はぁー。すっごいいい匂い」
胸を堪能したのか今度は更に体を密着させてきて、くんくんと私の首の辺りの嗅ぐ。
頭の中で警鐘が鳴っているがマウントを取られているせいで逃げられない。
やばいやばいやばい。
これじゃなんの為に残念なイケメンから守ったかわかんないじゃないか。
「ちょっと…酔い過ぎだっ、てぇぇええっ!!!」
首筋の匂いを嗅いでいた筈のあかりちゃんに思いっきり肩口を噛まれた。
本気噛み。
突然の攻撃にバタバタと足をもがかせる。
「痛い!痛いって!!」
1度離れた口は今度はもう少し下、胸の上辺りを噛んだ。
(こ、これ、乳首までいったら噛みちぎられるやつじゃね!!?)
想像する、乳首がもがれた自分の姿。
ない!絶対っないっ!!




