表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
腐男子御曹司の彼  作者: 一条由吏
第3章 偽装結婚
22/40

5.腐女子が言われてみたいセリフ

「引っ越してくるまでツカサはどこで寝るんだ?」


 あれから3人で荷物を車に積み込み高層マンションに運び込んだ。途中ツカサさんの家に寄り当面生活できるだけの荷物も積み込んだが家具運搬用台車を3台使ったら1回で終わってしまった。


「えっ。キヒロの部屋のほうがベッドが広いんだから、ふたりで寝ればいいじゃない。」


 誰かが訪ねてきても誤魔化せるように先生の部屋のベッドはクィーンサイズにしてある。それとは別に私の部屋にはセミダブルのベッドを置いてある。


「イヤだぞ。まずは梓を抱くのが先だ。ツカサはその後だ。」


 ドキッ。


 その言い方だとキヒロ先生が私を抱きたいと聞こえる。


 これは偽装結婚なんだから。身体の関係があれば、離婚するときにツラくなるから必死に我慢しているのに。人の気も知らないで……。


 まあ、大人のおもちゃで一方的に嬲ったことはあるので身体の関係が無いとも言いがたいんだけどね。


「わかったわ。ツカサさんと私で寝ます。セミダブルだけど、ツカサさん小柄だから大丈夫だよね。」


「おいスルーするなよ。さっきの言葉には大事な意味があってだな……。」


 わかってるわよ。わざわざ説明するな。


「貴女たちって、ニセモノカップルなの?」


 しまった。ツカサさんにバレた。


「うん。そうなの。キヒロに素敵な彼氏が現われるまでの繋ぎ役かな。」


「おい違うだろ! 本当は婚約者役をお願いしたんだが、鬼畜にも俺が梓に犯されたので結婚を迫ったんだ。」


 えっ。そういう話だった?


「ユキヒロに彼氏……なるほどね。……梓さんがユキヒロを犯したの? 逆じゃなくて。」


 何故か納得されてしまった。思い当たる節があるらしい。


 部分的に嘘があったり、キヒロ先生と見解の相違もあるみたいで話がややこしい。


「ごめん話がややこしくなったから、全て話すわね。」


 ツカサさんにこれまでの経緯を全て話した。当人が腐男子と腐女子であることも。私が大人のおもちゃを使ってキヒロ先生を嬲ったことも。


「ユキヒロは梓さんが好きで梓さんもユキヒロが好きなんだ。私の入り込む余地が全く無さそうに見えるんだけど。」


 一言で纏められてしまった。


 相思相愛だったらしい。


「そうんなこと無いよ。キヒロとツカサさんも相思相愛だし、私もツカサさんと相思相愛になりたいと思ってる。ダメかな。」


「ダメだったら、ここまで付いてきてない。不安なのは貴女たちが愛し合っているところを直視できるかどうかということかな。」


 まあそうだよね。半分は納得していてもエッチは2人でしかできない。心がついていかなくなるかもしれない。まあ私にとってはご褒美なので直視どころかガン見だろうけど。


「私はプラトニックでもいいけど、そうするとキヒロとツカサさんもプラトニックになるんだよね。いっそのこと私たちだけで愛し合おうか?」


 もちろん、創作の資料として購入した大人のおもちゃの中には女性同士で愛し合うことができる道具も存在する。


「なんでそうなるんだ梓。腐女子なんだから『男の生理』というものを理解してくれているだろ。何年もこのままなんて持たないぞ俺は。」


 BL創作女子として『男の生理』は必須科目。理解はしていると思う。


 流石にこの状況で『自分で処理しろ!』とは言えないか。


「じゃあキヒロが我慢できなくなるまではプラトニックということで、ツカサさんに『男の生理』は無いものね。」


 キヒロ先生が突然、近寄ってきたと思ったら、私を抱き締め耳元で囁いた。


「お前は俺のモノだ。抱かせろ!」


 ドキドキとハートが跳ね上がる。


 キヒロ先生のデビュー作のラストシーンで、イロイロ言い訳をして、自分の恋心を認めようとしないタダシに対して、主人公が言った決めセリフ。


 何度も何度も繰り返し読んだ私のバイブル的BL漫画のそのシーンは頭の中に染み付いている。


 私にとって愛する相手から言われたいセリフのナンバーワン。


 卑怯よ。


 思わず腰が砕けそうになってしまったじゃない。


 睨みつけようと思って頭を上げるが、そこに居るはずのキヒロ先生が居ない。


「なんで蹲っているんですか?」


「めちゃめちゃ、恥ずかしい。言うんじゃなかった。」


 彼は自分の作品を声に出して読まれるのが恥ずかしいタイプだったようである。

私はニコ生で目の前で声優さんに読んで頂きましたが確かに恥ずかしい。

自分が出演していなかったら、蹲って悶えていたかも(笑)


ブックマークをお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ