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腐男子御曹司の彼  作者: 一条由吏
第2章 現場にて
10/40

プロローグ

お読み頂きましてありがとうございます。


■登場人物

 (くりもとあずさ)

    栗本梓 20歳

 BL創作女子。デザイン系の専門学校卒業予定。

 将来の夢は好きなカップリングが愛し合っているところを覗くことというリアル腐女子。

     x

 (おにつかゆきひろ)

    鬼束幸広 30歳

 鬼束家具副社長。有名私立大学卒業。

 自己資金で始めた派遣会社鬼束スタッフが急成長し、その腕を買われ父親の会社の

 鬼束家具副社長に就任。業界トップの急成長を成し遂げる。

 BLコン大賞受賞した人気漫画家キヒロとして有名になったが

 列島書房の編集部に性的差別を受け断筆。

 今は読者の夢を壊さないように同人作家を続ける隠れ腐男子。


  (さとうゆうこ)

    佐藤裕子 30歳(旧姓鈴木)

 鬼束スタッフキャリアカウンセラー。有名私立大学卒業。

 受付兼キャリアカウンセラーとして活躍する彼女だが、

 臨時スタッフとして鬼束家具の現場でも働いている。

 BL2次オタクの彼女は同人作家キヒロの窓口として

 多くのサークルに顔がきく。


  (さとうただし)

    佐藤正志 30歳

 鬼束スタッフ総務部長。有名私立大学卒業。

 部長と名ばかりの何でも屋。

 鬼束スタッフの業務を全て取り仕切っている。

 佐藤裕子の夫。ノンケの彼だが妻に洗脳されている。


(おじまそういちろう)

   小島総一郎 30歳

 鬼束スタッフ社員。帝都大学経済学部卒業。

 前職で好きになった男と関係を持ち解雇された。


 (おじまそうじろう)

   小島総二郎 30歳(通称聡子)

 鬼束スタッフセールスマネージャー。有名私立大学卒業。

 その美貌で他社より先んじて仕事を奪い取ってくる。

 日常生活では1度も男だとバレたことは無いのが自慢。

 兄のために会社を設立してくれたキヒロを尊敬している。


  (なかむらたかし)

    中村高志 48歳

 鬼束スタッフ専務。学究院大学法学部卒。

 派遣時代はどんな業務もこなすマルチプレイヤー。

 今は拾ってくれたキヒロのために身を粉にして働く。

 キヒロに惚れているが完全なネコのため諦めている。


 専門学校の卒業を控え、1月から休日や授業の無い日に私は派遣会社の臨時スタッフとして働くことになった。


 12月までは冬コミまでは合同誌製作という名目の元、終業後の社内に入り浸っていた私。


 大学の漫画研究会が主体となって設立した会社なのでカラーコピー機が使い放題だったり、全色揃った有名なカラーマーカーが2セット以上常備してあったり、パソコンは大画面液晶が2台のハイグレードモデルに高価なイラスト作成ソフトウェアがインストールされていたりしたのは業務で使うからまあいい。


 でも、トーンのトレース台なんてどうやって経費として計上したんだろう不思議。












 勤務地は、千葉県の鬼束家具本店から駅を挟んだ反対側に新しく建てられた高層マンション。


 このマンションには分譲マンションのほか、1・2階にはイギリスの有名百貨店ハロウヅの傘下になったスーパーヤオヘーが入っているし、3階にはレストラン街、4階は有名料亭、5階にはフィットネススタジオ、6階から10階までがウィークリーマンションになっている。


 そして最上階には、日本三名泉の有馬温泉・草津温泉・下呂温泉から毎週届く温泉水を利用したスーパー銭湯まで併設されている。


 ここの1階エントランスに高級家具使用した商談スペース兼総合受付を設置し、お客様をお迎えする。そして販売員の男性と女性がペアで地下フロアに展示されている家具をご案内する仕組みとなっている。


 ここには初めにご夫婦でご来店されることが多いため、男性販売員が奥様に付き、女性販売員が旦那様に付いて説明することが多いという話だった。


 常連になると奥様が1人でご来店されることが多く。そういう場合は男性販売員だけが付き、女性販売員は受付や支払いといった業務を担当することが多いらしく多種多様なスキルを要求されるということだった。


 今回、私とペアになる男性販売員はこの店の店長でもあるキヒロ先生が兼務して付きっ切りで教えてくれる。


 この人員配置はここに配置されていたノンケのイケメン販売員がこれまでの業績を買われ、鬼束家具に雇用され、札幌支店の主任として赴任することに決まったため、ゲイで相方だったガチムチ社員に対する心理的フォローのためらしい。


 そうイケメン販売員は25歳を越えて焦った腐女子と関係を持ち、昨年末に結婚した人材だったみたい。


「よく腐女子の奥さんが札幌に付いて行きましたね。」


 札幌勤務では、夏や冬の同人誌即売会に参加することは難しい。札幌でも同人誌即売会は開かれるが規模が全く違うし、同じジャンルの仲間が居るとは限らない。しかも、これまで培ってきた人脈も白紙に戻ってしまうから、都心在住の同人女子の旦那さんは単身赴任することが多い。


「私が彼女のしたことを参加していたジャンルの同人仲間に口コミで広めておいたから、冬のイベントでは彼女総スカンを食らったらしいの。」


 うわっ。恐い。


 私はBL創作女子だから単独で出店することが多いがBL2次オタクの場合だと同一ジャンルの助け合いに支えられている分が多いという。それはモロ印刷した新刊の売れ行きにも影響するに違いない。


「彼女は個人サークルとしては有名だったから、結構売れっ子だったらしいの。100ページ2000部刷った本も300ページ500部刷った総集編もろくろく売れなかったと聞いているわ。」


 印刷される本の品質にもよるが、頭のなかでざっと計算しただけでも100万円ほどの損失が出たことになる。


「うわっ。マジですか。それは旦那さんに付いていくしか無いわけですね。」


 それだけの部数が刷れるほど有名だったとするともっと高級な用紙を使い、フルカラーも多用していたに違いない。そうなると更に高額の損失になっていく。


 元々同人誌は多種多様な販売経費を含めると一部大手サークルを除き、黒字になることは殆ど無い価格設定であり、1割売れたとしても焼け石に水程度である。貯金を全て使い果たし、借金までしていたかもしれない。


「とりあえず、この話を社内で広めるから協力してね。半分の腐女子に対しては抑止力になると思うわ。」


 内部に引き込んだ腐女子だけがノンケかどうか知る立場に居るのでイケメン販売員にゲイが多い現状では普通の女性のアタック成功率は非常に低く外部の男性を結婚相手に選ぶことが多いらしい。


「あとの半分は?」


「あとの半分はお金持ちのお嬢さまが多いし、勝手気ままな同人活動で仲間は必要無いから抑止力にはならなさそうだけど、純粋にゲイを応援する腐女子が多いから大丈夫だと思うの。」


「なるほど。」


 私の友達もそんな感じだわ。こちらの勘に触るほど、推しの作家の本とか買うものなあ。仲間にはしにくいけど友達としては重宝する存在よね。

持ちつ持たれつが多い同人誌即売会。

付き合いで買うから新古品が流通してくれて助かる面もあります(笑)

買取プレミアを見越して儲けるために買う人間は許しがたいですけどね。


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