3話 家族関係は微妙、けれど私は眠たい(-.-)Zzz・・・・
主人公は、若干クズイ駄人間。
兄と運命(笑)の再会を果たして、数日後。
他の家族達とも、会うことになった。
「可愛いなぁ、お人形みたいだ」
これが、父。
先程から私を抱き抱えて、顔をデレデレさせている。
ちょっと、キモい。
「……泣きも笑いもしないなんて……何だか薄気味悪いわ」
これが、母……らしい。
私を疎んでるようで、指一本触れようとしない。
ちなみに無表情は、デフォだ。
表情作るのとか、めんどいし……
それに、無意味だ。
「ふーん、可愛くないわね」
これが、姉……多分。
母親似だな。
恐らく6歳くらいなのに、化粧が母親と同じでケバい。
というか、母(仮)と姉(仮)が臭くて眠れないな……
香水のつけすぎで、最早公害レベルだ。
「お父様、マリアをお離しください。臭がってます」
兄が私の気持ちを察してか、抱き上げて家族達から引き剥がした。
そして密かに、消臭の魔法を使ってくれていた。
兄よ、気が利くではないか。
よくやった。
「え? 僕そんなに臭う!?」
兄の言葉にショックを受けた父が、半泣きで兄に聞いた。
「さぁ? お父様もそろそろ加齢臭には、気を付けた方がいいかも知れませんね?」
そしてそんな父に、兄がさらっと傷口を抉る。
兄よ、言い過ぎだ。
父はまだ加齢臭を発していない。
「ルイス……貴方は長男ですから、そんな気味の悪い子に関わってないで、さっさと勉強をしてらっしゃい」
ババアは私に冷たい視線を送ると、兄に微笑んで言った。
酷い言いぐさだなババア。
まぁ、私もそろそろベットで寝たいと考えていたが。
「ネイアーシェ、実の子にそんな言い方をするんじゃない。僕達の子供じゃないか!」
父がババアに怒鳴った。
うるさ……
「だって貴方、その子変よ! 気味が悪いわ!」
そして、ババアはもっとうるさかった。
金切り声でヒステリックに叫ぶ声は、正しく騒音。
ご近所トラブル間違いなし。
「部屋に戻ろうか、マリア?」
《うむ、眠たい》
私が念話でそう言うと、兄がこっそりと部屋を出て、私を部屋まで運んでいった。
今頃2人は、まだ言い争っているのかもしれない。
不毛な事だ……今日は、ババア達の悪臭やら、騒音で被害を被った。
もう、寝るとしよう。
「お休みなさい、マリア」
兄は私の頬に口付けを落とすと、私が眠りにつくまで頭をなで続けた。