プロローグ
物語の進みは若干早く、黒いところもありますが、登場人物のさまざまな策略を練り入れています。その策略(陰謀)がどんなものか 考えていただきながら読んでくだされば とても嬉しいです。
文章の中、まだまだ至らないところがありますが、
ご感想・アドバイス等を頂けたら とても嬉しいです。
ごゆっくりどうぞ。
星が美しく散りばめられた、満天の夜空。どこか別世界のような、見渡す限りの、月明かりに照らされている草原。そこに2人、俺と誰かがいた。もう1人は女性で、膝枕をしてもらっていた。女性の水色の髪が、風になびいていた。俺は何か一言を言おうとした。でも、なにも言わないことにした。彼女はただ、俺を見下ろして、かすかに微笑んでいた。左右で色の違う瞳に、俺の顔が映っていた。優しい、眼差しだ。
少しの間があった後、彼女はこう言った。
「ねぇ、レイ君行こっか。」
そう言い終えたとき、突然、強い光が俺たちを包み込んだ。
時は西暦4037年の世界。2194年に、謎の「全文明消滅事故」が起き、地球上の人類のほとんどが滅びてしまった。生き残ったものは復興を目指し、もう一度すべてを立ち直そうとした。
しかし、60億人いた人類が8千万人ほどになってしまっていた為に、復興は簡単ではなかった。それでも、人々は諦めなかった。ある程度復興した日から、およそ206年がたったその時代よりも2000年近く前の世界で、この物語は始まるのだった。