汚職フラグ破壊
「なぜだ!? ディアブロ辺境伯には賄賂を渡したはずだろうが!」
「馬鹿が! そいつは処刑された! 今はここは俺の領地だ! ここでは奴隷の売買は禁止だ!」
「ふ、ふざけんなそんなの知らねえよ! 用心棒ども出て来い!」
タクシードを着た男ーーこの奴隷オークションの主催らしき男が大音声で叫ぶと天幕の向こう側から、雇ったボディガードだろう鎧たちが三体出てきた。
戦場に打ち捨てられた王国の鎧を拾い上げて、他の部品をくっつけたのか、統一のないひどく不恰好な見た目をしている。
「最弱の皇国鎧一体ですかい。焦って3人で出てくることもなかったなこれなーーぎゃああああ!」
ぐちゃぐちゃ喋るのに付き合う気もないので、さっさと短槍で頭を突いて破壊する。
「役立たずどもが! に、逃げろお!」
鎧は今の三体で全部だったようで、支配人たちが叫びながら逃げ始める。
「逃すと思ったのか間抜けが」
逃げ出した主催者と貴族然とした者どもを風魔法で宙に浮かして動きを止める。
「ワシらは王国貴族じゃぞ」「これは国際問題だぞ」「まだ許してやる解放しろ!」
「黙れ。国際問題を起こしたのはお前らだ。貴様らには豚箱に入ってもらう」
デマキに領地内の牢屋に放り込むように命じると、目に見える全ての人間がそこから消えた。
「さて、中の奴隷どもを解放したら、この場所の胸糞の悪いもの全て吹き飛ばすか」
中に入ると大規模なオークション会場を素通りして、奴隷の搬入口から奴隷の詰められている空間に移動する。
「おやおや、お坊っちゃま、ここは関係者以外立ち入りですよ」
「奇遇だな。俺の領地も奴隷商人は立ち入り禁止だ」
開演間近で最後の打ち合わせ途中だったのか、タキシードを着た運営員が集まっていたのでそのまま風魔法で吹き飛ばして、全員昏倒させる。
「ふむ、美しい娘だ。きっと私のことが好きに違いあるまい」
全て始末できたかと思うと奥から声が聞こえたので、そちらに向かう。
ゴブリン顔の太った男が怯える檻の中の少女に笑いかけているのが見えた。
「貴様、王国のアロンダイト公爵か」
「うむ? いかにも私はアロンダイトだが?」
大聖人アロンダイトーーデマキが観測した王族クラスの魔力波はこいつのものか。




