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宰相栄光フラグ破壊
「おのれ、おのれ……!」
皇国の宰相クレランは、先ほどヴィランに対する報奨授与式が終わった後に自らの元を離れていた宰相派貴族たちのことを思い出し、自邸の書斎で怨嗟の声を上げる。
「少しでも旗色が悪くなった途端に皇族どもに尻尾を振りおってゴミどもが!」
城内で平静を装うために抑えていたために、感情が一気に爆発して、机の上にあるものに息が上がるまで当たり散らす。
「ハア! ハア! 全てが狂ったのはあの小僧が姿を現してから! あいつさえいなければワシは栄光をつかめたのだ! あいつさえいなければ!」
全ては派閥に属する貴族を尻尾切りしたことが宰相派貴族が離れた発端であるのだが、クレランの憎悪の矛先はヴィランに向かった。
感情的になって弾き出した誤った答えだったが、もはや彼の間違いを正せるような良心的な貴族はおらず、クレランは自ら破滅への道へと身を投じていく。




