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偶然?で始まる 素晴らしき人生!!  作者: 保温地域の右手


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人を救うこと②

まぁ自分のミスで死んでもカイのような人はなんとも思わないとは思うが、それは望んでもないことだ。


「落ちてる剣は大丈夫ですか?」


結晶剣を手に取るが重さが現実味を帯びていてそう上手く持ち上がらない、少しシュンとなってしまう。


「魔力がないんだっけか?それならショートソードあたりで諦めるのが1番だぞ、これやるよ」


渡されたのは結晶剣ほど強そうでもないし大きくもない地味な剣だ、代わりにカイは優雅の持っていた剣を手に取る。


「それにしても旧王都は物騒だな、まぁユウガさえいれば楽勝か!」

「やれるだけやります」

「よし!じゃあここから少し遠いが神の剣をまずは持ち帰ろうか」


カイが進む所へとついていく道中気になるのが焼け焦げた死体が家の中に溜まっていることや、人よりも大きいサイズの鎧がそこらに転がっていることだ。


(何があったんだよ……)

「伏せて、飛竜だ」


樽の後ろに引っ張られ隠れた、竜といえば異世界なので少しワクワクしながら二人は隙間から覗いた、だが竜というのに小汚く鱗というより黒い棘の生えた炎属性の竜という感じが強い。


(うわ、えぇ……想像してたのより違う)


頭を引っ込めて去るのを待っていると飛竜が尻尾を振り辺りの家は吹き飛び、優雅は口を塞がれながらなるべく音を消して吹き飛ばされた。


「……!」


やっと諦めたのかどこかへ飛んで行く。


「さすがに勝てないよなあれには」

「ちょ、危なすぎないか?」

「でも安心してくれ!神の剣は収集としか聞いてない、なら何かと戦う必要はないはずだぜ!」

「前向きだな……こんな差のありすぎる世界で」


自分は確かに強い能力を持つしどんな運命も変えられるようなものだ、それでも何度も死んだり自らロードしているので結構キツイものだ。


「ハハ!もちろん辛い時もあるが、死なずにこうして迫力のあるものを見れるんだぞ?痛くても死にたくてもああいうロマンがある限り、俺は死なないのさ!」


あんな言葉を聞いても馬鹿にしたりではなく前向きな言葉で返してしまうカイは凄い人だ、こんな絶望しかないような世界では珍しい人間のはずだ。


「ロマンか、確かに生きながらそういうものを見るのは価値があるもんな」

「そりゃな!……伝え忘れてたんだけどさ、害獣討伐ってあったじゃん?実はその害獣が神の剣を守ってる噂があって、まぁ犬猫だろうし大丈夫か」


カイは足を折っていたのを治癒魔法ですぐに治してしまい、どんどん前へと進んで行く。


その足は震えていないがいつ死ぬのか分からないことに恐怖はある、だが逆にいつ死ぬか分からないことからも勇気を得ているのかもしれない。


(きっとこの人は何があっても諦めない主人公向きな人間性なんだろう)


神の剣がある闘技場に来る、泥などを取り込んだスライムはいるが危険性は少ないので相手せず神の剣を取ろうとした。


だが話をしていた旧王都の害獣が轟音のような鳴き声と共に降ってきた、その姿は大量の人の腕が生えた仮面のような顔を持つ怪獣だ。


だが鳴き声を出し終わる前にもう一体何かが空から剣を旧王都の害獣に突き刺すと一撃で刺し殺してしまった、すると人形の何かが神の剣を手に取る。


「な……なんなんだあれ?」

「害獣と比べりゃ小さいな!俺一人でも片付くぜ!」

(終わりだ、その言葉はダメだ)


死亡フラグを立てたカイは剣を構え切り掛かるが人型の何かは魔力剣を大量に生成し二人を即死させた、もちろんロードされた場所はやつが現れた瞬間だ。


「ま、マズイ!逃げましょう!」

「そうか?じゃあ逃げるか!」


今度は逃げてなんとかなると思ったが飛竜が闘技場の入り口を塞いだ、もう炎のブレスを吹きかけられる寸前に二人は左右の隙間から外に逃げてブレスは人型の何かに直撃した。


「星5の依頼がここまでとは思わなかったぜ!なぁユウガ、さすがに神の剣は無理だろ?な?」

「そりゃもちろん、転移石ってやつ持ってたりしない?そろそろ逃げない?結構ここ危なそうだし!」


飛竜達が戦っている隙に自分たちは転移石でなんとか逃げ切る、そして目を開けるとあの時尋問攻めしてきたクソ女がいた。


(はい終わり、俺はどうせ逮捕でしょ、問答無用の逮捕逮捕)

「じゃ、じゃあ俺は失敗したこと報告してくる!」

「気をつけろよー」


窓から飛び降りなんとかクソ女から何も言われず逃げた、だが足を少し痛めてしまった。


「いてぇ……なんだよこの世界、死んで強くなるほど俺はできた人間じゃねぇっての」


人は変わることはないと自分で思っているので成長はもうないと考えた、もしかしたら優雅は異世界転生が向いていないのかもしれない。


ギルドについて受付人にあったことを話すと、遺書を書かないといけない人はあなたのような人なのだよと言われてしまい否定ができない。


「はい……ちなみに今自分無一文なんですけど1番簡単な依頼ってありますかね?」

「それだとスライムの監視ですね」

(討伐とかじゃないの?監視ってなんだよ)


よく異世界であるあるなのは1番弱いと言われるスライムの討伐のはずだが、なぜか監視ときたものだからよく分からなかった。


「報酬金は10銀貨ですよ!討伐よりも高価ですし何かあれば近くの術者の方に聞いてくださいね!場所はギルドの左にある(自己規制)です!」

「……え?あっ、へー、行ってきます」


恥ずかしくなりながら隣の店に入るとガラの悪そうな薬中感漂う男がスライムを顔面に包んでいた。


(あいつ死ぬわ!)


スライムを剥がすと腹を強く殴られる。


「不審者があぁ!!!」


次は顔面を殴られかけるが何かを思い出したかのように謝罪してきた。


「あれ!?もしかしてギルドの人?」

「そうだよ」

「一つ言うけど今のは不審者だからね、いきなり剥がしてくるって気持ち悪いよ」

(どの口が……)


この男は中指を立ててきたが自分は苦笑いしておいた、この人間は冗長不安定すぎると言うか、いつか人を殺しそうなやつだ。


「まぁ仕事内容教えてやるよ、スライムがあの柵から出ないように見張ってて」

「分かりました」


いろいろ考えるのは面倒なので柵の中にいる小さなハムスター程度のスライムを眺め続けていた、その時1匹のスライムがもう1匹に噛みついたかと思ったがそいつは飲み込まれた、なんだか見てはいけないものを見た気がするので目はガン開いているが何もなかったかのように別のところを眺める。


「君って魔力がないけどなんかの呪い?それとも魔力を隠す能力?……あぁ分かった、例のお人好しがまた庇ったわけか」

(これって小説ではあるあるだな、きっと隊長がそのお人好しだろう)

「生まれつきですよ」


見透かされてるのは分かっているが何も知らないフリを貫き通す、バレなければいいが目が全部分かってますよと言うオーラを出している。


「ああそうwwでもねぇ、そんな人間がいるなら一瞬で新聞に載るもんさ、それに裏で懸賞金がかけられるはずなのにまだ無名だろう?」

「それはたまたまです」

「魔力が使えれば転生者は無慈悲なほどに強くなれるのにもったいない、魔力を完全に抑える服じゃなく少し抑える程度の服を君にあげようか?」


せっかく異世界に来たのだから魔法を使いたい欲はある、だがこれで欲しいと言えば転生者であることを今まで隠していたと思われても仕方がなく、どういけばいいのかなんてわかる。


「ちなみにその服が欲しいならここで働くのが条件、別にお前が誰であろうと気にしないさ!」

(名前が厳つすぎる店で?この人絶対なんかやってるし、でも魔法は使いたいな)

「どうせ君家もないだろう?住ませてやらないこともない、働いてくれるならね」


こんなにいい条件はなかなかにないし家のような存在が一つあるだけで結構気は楽になるはずだろうし、流石に断れない。



「いいっすよ!」

「ひぇへへ!!じゃあ服脱いで」

(ホモだったかぁ……)


仕方なく上着だけ脱ぐと今まで消されていた魔力がまた触れられはしないが目で見えるように、ドロドロと上に登り一定数溜まると水玉となって垂れ落ちる。


「おぉ!凄いじゃないか!!!早速服の件だがねぇ、三種類あるがどれがいい?」


何もない空間に亜空間が出来上がりそこから囚人服と棘の鎧、そして1番シンプルな冒険者の服が出てきたが色はそれなりに目立つ赤色が紐などについていた。


「誰がその二つ選ぶんすか、もちろんその服ですよ」


冒険者の服を選び渡されてとりあえず着てみたら魔力は一般人と同じほど纏っているように見える、というかエルフや長寿族などの何百年と生きた魔術師でしか分からないはずだ。


「ちなみにこの紐はなんですか?」

「それは知らないよ?アイドルから盗んできたものだ、どうせファッションの一部じゃ?」

「えぇ……」


この世界にもアイドルがいたこと自体衝撃的だったが、そもそも盗みをしている時点で危ない人だろう。


「さて、依頼時間は終わりだろうしギルドに行ったら帰っておいで」

「分かりました」


たしかカイと旧王都から逃げ帰った時にはすでに夕方で今はもう夜中だ、1日を振り返ると人を救ってばかりいたような気もするし助けられました気がする、途中で人を救ったのにこんな目に遭わされるなんてと思っていたが最終的には良い方向へと進むものだ。


ギルドで報酬金をもらい店に帰ると店長がまた顔面をスライムに飲み込ませていた、助けるべきか分からないがさっきは邪魔されてこっちは怒ってるんだ風だったので眺めるだけにした。


(マジでなんなんだよこの人)


眠気が迫る中入り口の扉を誰かがノックしていたので開けると、自分を殺したクソ女が立っていた。


自分は店長の後ろに逃げるように隠れるとそのクソ女は店長の頭に張り付いたスライムを手に取り柵の中に投げ入れた。


「もう来るなって言ったろ?それとも泣かされにきたか?w」

「仕方ないでしょ……勇者がいないんだし聖剣もいない、今は少しでも人手が欲しいの」

「へいしなら何万人もいるだろう?かき集めれば戦争だってお手のもの、転生者が生意気なのか?」

「違うわよ、これ」


自分は遠目なのでよく見えなく、実際はこう書かれている。


二等隊長と共に神の剣の呪いと戦闘で勝利すれば報酬は金貨1枚、そしてスライムのみを許可なしで飼育する許可を秘密裏に与えると。


「でも僕は新人の子をもっと知りたいし、ライムはまだ帰ってこないの?」

「彼はもう戦えないし、てかもう良いから来て!」

「じゃあこの子を連れてって良いか!」

「分かったからぁ!」


優雅は店長に引っ張られ連れて行かれる、外に出て自分は店に立てかけておいたショートソードを鞘に入れ直してついて行く。


「名前を教えていなかったね、僕の名前はユーティ・メティアだ!」

「俺はスクイ・ユウガです」

「ちなみに彼女は二等隊長カーム・シノだ、人の価値によって態度を変えるやつだからあんま好かれてない」

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