プロローグ
自分はもう今が何年か今日が何曜日か時を忘れ、何か有意義なことをしたくても今更遅いと諦めに諦めた人間の底辺だ。
何があったかなんてのは学校や親関係のありきたりだがその状況を変えられない自分に1番怒りがくる、優雅は善ではないが普通の人間が1番狂った時と言える状態だ。
そんな彼は今人生で久しぶりに決断という行動を行った、やっと首吊り自殺をしたのだ。
「どうせ、あぁ……うん」
死んだことに気づかずまた彼は何か嫌な考えをしてどうせと言うが、言い訳すら諦めてしまう。
(死んだのもまた夢……結局俺が決断できるのは夢の中だけか)
目を瞑って耳を塞いで深呼吸をして静かに目を開ける、まただ。
また夢と現実の境目がつけられなく幻想という目の前を見ている、それはとても美しい空と西洋風の街並みだ。
「夢は……夢は本当にいいよな、ずっと住んでいたいよ」
いつも通りの繰り返しだ、夢の中でも涙を流しているのだ、こんなに綺麗なものは夢ならば自分に見合う気がするのだ。
幸せを感じすぎての涙とはまさにこれなのだ、泣きながら街を歩くことすら今の自分には最大級の喜びなのだ。
「よかった……そうだよな、死んだら夢も見れない、生きててよかったんだ」
(それは死ぬのが怖いだけだ、思ってもいないことをなんでこうも)
歩きながら言動と反転した思いを持ち歩いている、ずっと心を自分の言葉通り夢を自分の主人に見立てたいのにどうも本心は、自分を克服させたいようなのだ。
「ハハっ……くだらねぇな」
表通りに出たのか人がさっきよりも5倍は増えて歩いていた、こんなに壮大な異世界のような夢を見たのは初めてだ。
(……)
自分はこれほどまでに夢というものを神格化しかけているのにこんな景色を凄いと思えないのだ、それがなぜなのかは自分でもわからないがどうも目を開けて世界を見ていると気分が悪い。
(目が痛い……胃が痛い……全身がだるい、神は俺に居場所を作らせたくないのか?)
自分のストレスや疲労から痛みも無関係な神のせいにした、実在していないものにほど人はすがりケチを付けるものだ。
「ずいぶんと変わった場所に来たな……」
なにかの煙が漂う裏路地だ、なんとなくだが治安も悪そうだがここは現実ではないのだし何かが起きても大丈夫だ、そう願い前に進む。
「よぉあんた、道に迷ったなら歩いた道を戻ったほうがいいぜ」
「あぁ、安心してくれ、どうせ何が起きたって大丈夫なんだから……」
目をこすりながら前に進んでいく、話しかけてきた大柄な男の人は呆然としながらただ優雅を見つめて冷や汗を流していた。
歩いていたら突然笛の音がした、音の下を上を向こうとした時に体は大矢で撃ち抜かれ貫通死していた。
声を出せず脳心臓何もかもが潰れたのだろうか、即死なだけマシか?
「さ、流石にあれは怖ぇよ!」
声に出てしまうほどに恐ろしい出来事だった。
「……は?」
初めは笑い事で済んだものの目を開けたままだというのに1番初めの西洋風の街並み、快晴、まさか夢は終わっていないのか?
「は、ハハハ……ずいぶんと長い夢だな」
ベンチに腰をかけて空を見上げた、なんだか自分は精神をおかしくしたようなそんな感覚だった、普通に考えてこんな連続して夢を見るものか?
稀にあることで済ませるのも怖いし夢じゃないとなるのも怖い、地球逃避?それとも現実逃避?あの星を嫌いすぎたせいで全てを夢に委ねた弊害がこれか?
何もせず座り続けて5分ほど、飽きたのかまた街を歩き続けている。
(気のせいか?腹が減る……足も疲れたような、てかそもそもなんで胃の痛みが?)
今更ながらに初めのふと思ったことを疑問に思い出した、あるある展開の頰を引っ張るをする。
「もしかして、異世界転生か!」
引っ張るとしっかりと痛みがあり本当に人生で1番嬉しかった、きっと無双系の主人公かハーレム系なんだろう!?と妄想を重ねながらウキウキで歩く。
「俺は神〜、無双無双♪」
(もしかして、踏ん張れば魔法撃てちゃったり!!)
空に向けて手を挙げ本気で踏ん張って10秒、なんの変化もなく周りから変な目で見られるだけだ。
「い、いや!じつは力が強かったり!!」
石を人差し指と小指で持ち上げ力を入れた、結局指に痕ができるくらいの痛みだけがきた。
「クッソ!!なんなんだってんだ!」
周りから人が遠ざかっていく。
(恥ずかし!!)
顔を下に向けて歩いていると運が悪いのか目の前でこのままなら馬車に轢かれそうな女の人がいた、どうも目が離せなく上を向いて耳を塞ごうと手をピクピクさせるが自分より価値ある人間が死ぬのはクソ、ということで背中を掴んで後ろに引っ張る。
だが結局女の人は何台もの馬車に轢かれ見たくもないような姿になった、そして自分もその反動で巻き込まれて二人とも無惨な死に方をした。
結局何の能力も手に入れられずしょうもない死に方をした、この一瞬で2回死んだ……なぜ蘇生?したかは知らないがもうダメだろう。
と思っていたらまたも初めの光景に戻っていた、どう言い表せばいいかわからないが放心状態が1番しっくりくる。
「…………あ、あぁ、俺……俺が殺して……殺、して??」
今自分はこの目の前の状況に混乱している、なぜまたこの場所に立っている?それが常だ。
「またここか?またここなのか?」
今度は違う道に走り出した、もう自分が何をしたいのかもわからず必死に走った。
「おいあんた!そんな必死に、これ以上先が危険なのは知ってるだろ?」
「あの時のおじさん?」
「どこかで会った事があるのか?いや、それよりだ!この先は白騎士どもがいる場所だ!引き返した方が身のためだ」
このおじさんは初めに死んだ時にいた人だ、だがこの人は全くそのことは覚えていなく白騎士というものの話をしている。
「何言ってんすか?まぁ、分かりましたよ」
「見ない服装だが、他国の者か?」
「そんなもんです」
「そんなもん……?まぁ頑張れよ」
自分は何かが変な気がしながらもまた歩き出す、やっと表通りに出ると先ほど見た地味にトラウマになりそうな馬車が通っていた。
「こ、ここか……」
周りを少し背伸びしてみると時間がちょうどこの時だったのか少し前であの時と同じ女の人が轢かれそうになっていた、正直痛みがあったので助けたいとは思わないが一度助けようとしたのだから最後まで守るのが普通だろうと、今度は突き飛ばした。
だが自分は片足が巻き込まれて切断した、女の人は悲鳴をあげていて自分はいつショック死するか分からないが、それでもどうにかと離れろという。
力もなくなり目を開けるとまた初めと同じ光景だ。




